■「せっかくのシャンパンですから文豪コール入れさせていただきます!逍遥、四迷に鴎外、露伴…」
映画『私にふさわしいホテル』(12月27日公開)の本編映像が公開された。
話題作を次々と発表してきた柚木麻子のいちばん“危険な”作品ともいえる同名小説を原作する本作は、新人賞を受賞したにもかかわらず、いまだ単行本も出ない不遇な新人作家・相田大樹こと中島加代子(のん)が、大学時代の先輩で大手出版社の編集者・遠藤道雄(田中圭)の力を借り、己の実力と奇想天外な作戦で、権威としがらみだらけの文学界をのし上がっていく“痛快逆転サクセスストーリー”。
今回解禁された本編映像では、加代子はホテルのメイドに扮し、宿敵の相手の巨匠作家・東十条(滝藤賢一)の部屋でひと波乱を起こす様子が収められている。
「当ホテルから東十条先生へのプレゼントでございます」とシャンパンを差し出す加代子。しかし、東十条は「仕事中は飲まない」とあっさり断る。ドアを閉めようとするも、加代子はすかさず扉を押さえ「最近始まりましたミッドナイトサービスでございます」と食い下がるが、東十条は断固として拒否するのだった。
それでも諦めない加代子は、強引に部屋に押し入り、「せっかくのシャンパンですから文豪コール入れさせていただきます!」と突如“文豪コール”を開始。「逍遥、四迷に鴎外、露伴…」と日本が誇る文豪たちの名前を唱えながらシャンパンを振り続け、東十条が執筆中の大事な原稿にシャンパンをかける暴挙に出る。そんなふたりの丁々発止のやり取りに、思わず笑ってしまうシーンだ。
このシーンについて監督を務めた堤監督は「脚本では『文豪コール』としか書いていないところ、僕がその場で作りました。マニュアル的な受験勉強が嫌でたまらなかった高2の頃に、文豪と呼ばれる作家の文庫本を70冊くらい購入して一気に読んだ。文学漬けだった日々がここで生きたなと思っています」と語る。
はたして、加代子と東十条が繰り広げる“因縁の争い”はどんな結末を迎えるのか? 年末映画には持ってこいの『私にふさわしいホテル』、ぜひ劇場で楽しもう。
映画情報
『私にふさわしいホテル』
12月27日(金)全国ロードショー
出演:のん
田中圭 滝藤賢一
田中みな実 服部樹咲 高石あかり / 橋本愛
橘ケンチ(EXILE) 光石研 若村麻由美
監督:堤幸彦
原作:柚木麻子『私にふさわしいホテル』(新潮文庫刊)
脚本:川尻恵太
音楽:野崎良太(Jazztronik)
主題歌:奇妙礼太郎「夢暴ダンス」
配給:日活/KDDI
(C)2012柚木麻子/新潮社
(C)2024「私にふさわしいホテル」製作委員会
『私にふさわしいホテル』作品サイト
https://watahote-movie.com/