■GENERATIONSのデビュー9周年をお祝いして、SABU監督からリーダーの白濱亜嵐へ花束のサプライズプレゼントも!
映画『昨日より赤く明日より青く-CINEMA FIGHTERS project-』の公開記念舞台挨拶が本日11月27日、東京・TOHOシネマズ六本木 スクリーン7で行われた。
CINEMA FIGHTERS projectの第4弾となる本作は、GENERATIONS from EXILE TRIBEのメンバー全員が主演や主題歌を担当する6作品からなる短編集。
舞台挨拶には、GENERATIONSのメンバー、各作品の監督を務めたSABU、山下敦弘、森義隆、真利子哲也、久保茂昭が登壇した。
SABU監督の『BLUE BIRD』で主演の佐野玲於が演じたのは、仲の良い兄弟の兄・ケンジ。「僕自身はひとりっ子ですが、ダンスを通してお兄ちゃん的存在の方にたくさん知り合ってきました。いろいろなタイプのお兄ちゃんがいますが、わりと周りに多かったケンジのようにドジなタイプの先輩を思い浮かべながら演じました」とニッコリ。
「不器用ながらも弟をかわいがるケンジの姿から、これまで出会ってきたお兄ちゃん的存在のみんなを思い出すきっかけになりました」という佐野の告白に、SABU監督は「ひとりっ子なの? 知らなかった(笑)。弟のような気持ちでケンジを見ていたというのは全然気づかなかったです」と驚いた様子だった。
弟・ジュン役の醍醐虎汰朗について佐野は「壁がないタイプ。醍醐くんのほうから寄ってきてくれるので、接しやすかったし、演じやすい環境でした」と印象を明かした。そして、SABU監督については、「以前、HIROさんとSABU監督が食事をしている場に呼んでいただいたことがあります。そのときは、食事だけでしたが、怖い人というイメージがありました(笑)。でも、今回、作品でガッツリ関わり、いろいろな話もできて、印象は180度変わりました。近い距離で現場に入ることができてよかったです」と笑顔を浮かべた。
また、撮影を振り返りSABU監督は「佐野くんはすごく真面目でよかったです。缶バッジをはじくシーンの撮影では、“(予備がないから)軽くはじいて練習してね”とお願いしたのですが、1発目でポチャっと海の中に落としていました(笑)」と暴露。佐野は「監督の言葉が“ふり”のように感じて、やっちゃいました(笑)」と苦笑いしていた。
山下敦弘監督の『言えない二人』で主演を務めた白濱亜嵐は(本作への)GENERATIONS全員での参加について「(佐野)玲於や(片寄)涼太の演技はよく観ているので知っていますが、(小森)隼や(中務)裕太くんの役者としての姿は想像がつかなくて。こんな表情ができるんだ、こんな芝居をするんだという驚きがあり、あらたな一面を発見して、刺激を受けました。(関口)メンディーくんは憑依型の役者で、朝から役に入っているタイプ。共演経験はあるのですが、今は共演NGとしています、僕が食われちゃうんで(笑)」と冗談混じりで、メンバーの演技を褒めた。
白濱の印象について山下監督は「シナリオを書く前に話をする時間を作っていただきました。僕はひねくれたタイプなので、白濱くんの裏の顔を引き出そうと、いろいろと話をしたのですが、まったく(ひねくれたところが)出てこなくて。だったら、このままのイメージでと決めて、シナリオを描き始めました」と、キャラクターに白濱のイメージを反映させていることを明かした。白濱は「あゆむは僕の性格と基本的な明るさが違うので、そのあたりを意識して(トーンを変えて)普段のあゆむを演じました」と役作りを振り返った。
久保茂昭監督の『水のない海』で配達員のバッグを背負い、渋谷を自転車で走り回った主演の小森は「自転車の前輪にカメラをつけた状態で、“じゃあ、走ってきて”と言われて(笑)。OSと会話しながらひとりで渋谷の街を走り、耳から聞こえる声に反応する。こういう未来、アリそうだなと思いました」とコメント。
撮影シーンの目撃情報が多かったようで「“この前はなんの撮影だったの?”“配達バッグ背負って走ってたよね?”とたくさんの知り合いから言われました。通勤時間の撮影だったので、多くの人に見られたと思いますが、それだけ日常に溶け込んでいる役だとわかって、面白かったです」と満足の表情を浮かべた。
コロナの影響で撮影が延期となり、もともと撮影しようと思っていた作品ではないものになったという久保監督は「撮影が再開すると決まって、ふたつの作品候補に絞りました。今回はとにかく今まで観たことのない隼を表現したいという気持ちがあり、一緒に話し合って決めました」と経緯を説明した。これに対し小森は「出会って10年以上が経ち、僕のことをよく知っている久保監督なので、意思の疎通はバッチリ。こういうビジョンだろうなというのは、話さなくてもわかる関係なので、とてもやりやすかったです」と笑顔で感謝を伝えた。
森義隆が監督した『怪談 満月蛤坂』主演した中務は、お腹が大きくなる特殊メイクで妊婦役に挑戦。
「最初のシーンでは軽いものをつけていたのですが、後半はどんどんお腹が大きくなって…。腰が痛くなるほど重かったです。立ち上がるのもしんどくて、妊婦さんの苦労がわかりました。街で妊婦さんに会ったら、優しくしようと思いました」と貴重な体験を振り返った。
腹巻きタイプで装着は簡単だったものの、撮影中はずっとつけっぱなし。「良介が自分のお腹について“なんなの、これ?”とずっと言っていましたが、僕自身もそんな気持ちでした」と役に共感し、気持ちを反映できたことを明かした。
男性が妊娠するというユニークな設定について森監督は真面目に捉えられると困る話と前置きし、「月から大きなお腹を連想し、満月というキーワードと小竹(正人)さんの楽曲から、女性が怨念を晴らすためには何をするのがいいのかを考えました。中務くんの好青年で真面目というイメージが面白く見える方法として、妊婦姿を思いつきました。困る様子が見たかったんです」とひらめきの経緯を解説。さらに、「当時、自分の奥さんも妊娠していたので、多少、影響があったのかも」と付け加えた。
この発言を聞いた中務は「演技経験も少ないうえに、妊婦という役どころ。撮影中、実際に困ることが多かったので、監督の狙いどおりでした」と返答。出産シーンはアドリブでと言われて、一夜をともにした相手の名前を叫んでみたものの、「そんなに連呼しないから」とダメ出しされたそう。中務は「アドリブがどんなものかわからないから、どうしたらいいものかと思い、“たみさーん、たみさーん”と名前を連呼しました。わからないという感情をそのまま表現していました」と自身の演技を振り返っていた。
真利子哲也監督の『COYOTE』で主演と主題歌を担当した片寄は、劇中で流暢な英語のセリフも披露。「英語のセリフ自体はしっかり練習し、準備していたので、そこまで困ることはありませんでした。関西弁と英語には“言いたいことを先に言う感じに親和性がある”という発見があって面白かったです」と共通点を見つけたことに触れた。また、大変だったのは終盤で激昂するシーンだといい、「真利子監督にしぼられた記憶があります」と振り返った。
ここで真利子監督が「コロナ禍で、まさに世の中がどうなるかわからないタイミングでの撮影だったので、結果、アメリカと東京という設定になりました」と裏話を明かすと、片寄は「もともとあった台本は僕がシカゴに行くという物語でした。出来上がった作品は、もし恋人たちがコロナ禍に遭遇したら、という物語が描かれていているので、結果(もともとあった台本の)その後の話という位置づけになり、キャラクターの深掘りができた気がしています」とコロナ禍による予定変更が役作りに影響を与えたことを前向きに捉えていた。
新城毅彦監督の『真夜中のひとりたち』で主演を務めた関口は、新城監督とのタッグについて、「とうとう僕に青春キラキラ映画(の話)が来た! と思いました。でも、今回演じたのは悲しい過去を背負う主人公で、大人がキュンとする物語。僕自身、すごく勉強になりました。今まで演じてきたキャラクターとはかけ離れていましたが、とてもうれしかったです」と今までにないキャラクターを演じ、あらたな一面が見せられたことに満足そうな様子だった。
『真夜中のひとりたち』で主題歌を担当した数原龍友は「サビで“指輪”という言葉が2回出てきたので、キーワードになるのかなと想像しながら歌っていました。出来上がった映像を観て、“こういうことなのか”と答え合わせができました」と微笑んだ。
さらに、“数原的おすすメンディーなシーン”を訊かれ、「キュンとしたのは抱きしめ合うシーンです」と回答。続けて「相手の女優さんの体が心配でした。(力加減は)大丈夫だったでしょうか?」と話すと、関口は「やさしく抱きしメンディーしました」と返答。数原は「良かったです。今の話を聞いて、もう一度観たいと思います」とお気に入りの様子だった。
イベントでは、GENERATIONSのデビュー9周年のお祝いに、監督陣を代表してSABU監督からリーダー白濱へ花束が贈呈される場面も。「感動して泣くところ!」とメンバーからツッコまれた白濱が涙を絞り出そうとする仕草に、会場から温かい拍手が贈られた。
そして、最後に白濱が「これからも挑戦し続けていく7人でありたい」と力強く宣言し、舞台挨拶イベントは幕を閉じた。
映画情報
『昨日より赤く明日より青く-CINEMA FIGHTERS project-』
全国公開中!
エグゼクティブプロデューサー:EXILE HIRO
企画・プロデュース:別所哲也
コンセプトプロデューサー:小竹正人
企画製作:LDH JAPAN
制作:パシフィックボイス
配給:LDH PICTURES
(C)2021 CINEMA FIGHTERS project
『昨日より赤く明日より青く-CINEMA FIGHTERS project-』作品サイト
www.akakuaoku.toeiad.co.jp
GENERATIONS from EXILE TRIBE OFFICIAL SITE
https://m.tribe-m.jp/artist/index/37