■ライブパフォーマンスの再開時期については医師と相談のもと、決められる予定
X JAPANのYOSHIKIが、10月8日にカリフォルニア州ビバリーヒルズのシダーズ・シナイ・メディカルセンター(Cedars-Sinai Medical Center)で、三度目の首の手術を受けることとなった。数名の著名な医師の判断により、緊急で頸椎人工椎間板置換手術をする必要があるとされ、今後2ヵ月のスケジュールは一部を除き大幅にキャンセルされることとなる。
現在YOSHIKIは首の慢性的な痛みを抱えているほか、左手指の灼熱感により、演奏だけでなく日常生活にも支障をきたしている。アメリカの医師たちは頸椎C6-C7の手術によりYOSHIKIのこれらの症状が回復すると予測しており、スケジュールを調整し、できる限り早く手術を受けるよう勧告してきた。
YOSHIKIはロックドラマーおよびクラシカルピアニストとして、激しいパフォーマンススタイルで知られており、これまで体を酷使してきた。
2009年には頸椎椎間孔狭窄症と診断され、頸椎椎弓切除手術および頸椎椎間孔切除手術を受けている。その後、2017年には椎間板ヘルニアおよび左手と腕の麻痺と極度のしびれのため二度目の手術を受け、頸椎に人工椎間板が挿入された。
YOSHIKIは「今回で三度目の首の手術になります。昨年から痛みを感じるようになり、この数ヶ月で痛みが急激に増しました。現在左手は感覚がなく、特に左指が焼けるように痛みます。幸いなことに、運動ニューロンはまだ大丈夫ですが、感覚神経が損傷しています。ピアノの鍵盤をはじめ、触れるものすべてが氷に触れているようで、耐えられません。手術はすぐにでも受けたほうがいいのはわかっていますが、ファンや友人との約束を果たさないといけません。今後2ヵ月間、スケジュールの大部分をキャンセルしなければいけませんが、まだいくつかのイベントは予定どおり実施できます。ショーでピアノを弾く際には、痛みのために、右手を左手よりも多く使うことになると思います。 そして、10月にはほとんど全てのスケジュールをキャンセルしなければなりません。このことが多くの人々に影響を与えることは理解しており、本当に申し訳なく思っています。手術後、年内には元の生活およびステージに戻れることを願っています。皆様にご迷惑をお掛けすることになり本当に申し訳ありませんが、ファンの皆さんの応援に心から感謝申し上げます」と語った。
手術を執刀する脊椎神経外科医のトッド・ランマン医師は「YOSHIKIは過去に、C5-C6への人工椎間板置換術を受けています。MRI、CTスキャン、X線で診断をした結果、右側のC5に神経隆起(nerve ridge)に影響する突起があり、C6-C7の椎間板が突出しています。さらに、C5-C6が融合し動いていないためC6-C7に大きな圧力をかけており、激しい痛みを引き起こす原因となっています。手術ではまず、形成外科医がYOSHIKIの首の前面から皮膚を切開した後、私が脊椎の手術を執刀します。手術後は再び形成外科医がすぐに傷を閉じるので傷跡が目立たないようにします」と、手術についての説明を行った。
また、アメリカでYOSHIKIの健康管理を担当するトミー・トミザワ医師は「これから手術が行われるまでの2ヵ月間、YOSHIKIは激しい痛みに苦しむことになりますが、薬物療法と治療を通じてできるだけ痛みを緩和していきます。彼のパフォーマーとしての姿勢は他に類を見ませんが、残念ながらその一途な姿勢こそが彼の体に大きなダメージを与えてきました。今すぐ我々医師が介入しなければ、痛みが悪化することは明らかです」と述べた
医師たちの予測では、YOSHIKIが身体的な活動を再開するには少なくとも数ヵ月必要で、手術後も綿密な医療監視下に置かれるとのこと。YOSHIKIのライブパフォーマンスの再開時期については医師と相談のもと、決められる予定となっている。
2023年だけでも、YOSHIKIはノンストップで数多くのレコーディングやイベント活動に精力的に取り組んできた。ボーイズグループXYのプロデュースやTHE LAST ROCKSTARSのツアーを行ったほか、慈善活動としては日本の災害被災者支援、アメリカでのメンタルヘルスケア支援、およびヨーロッパでの人道支援を行った。さらに、Y by YOSHIKIワインおよび新しいシャンパンロゼの発売や、今年初めにはミラノ・ファッションウィークでデビューを飾った高級ファッションブランドMAISON YOSHIKI PARISの立ち上げなど、様々なジャンルにおいて大きな話題を呼んだ。
また、ロンドンのロイヤルアルバートホール、ロサンゼルスのドルビーシアター、ニューヨークのカーネギーホールなどでクラシカルワールドツアーを行ったことも記憶に新しく、同時にYOSHIKIの長編映画監督デビュー作『YOSHIKI: UNDER THE SKY』がアメリカ、ヨーロッパ、日本で公開された。また、今年の初めにはロサンゼルスのドジャースタジアムに招待され、アメリカ国歌を演奏した。
2023年、YOSHIKIはハリウッドのTCLチャイニーズシアターの約100年の歴史のなかで、日本人アーティストとして初めて手形と足形を刻み、セレモニーで表彰された。
YOSHIKIの手術後の仕事に関してはエージェント、プロモーター、マネジメント間での話し合いを通じ中止、延期、続行の決定がなされる予定。
現在YOSHIKIはアメリカのエージェントWMEと密接に連絡を取りながら今後のツアーの日程を調整している。
YOSHIKI OFFICIAL SITE
https://jp.yoshiki.net/