■「夜に駆ける」「たぶん」「アイドル」など全9曲を披露!「群青」では大合唱も
YOASOBIが、現地時間4月12日、アメリカ・カリフォルニアで開催された世界最大級のフェス『Coachella Valley Music and Arts Festival』(以下コーチェラ)にて単独ステージを敢行した。
アメリカ・カリフォルニア州インディオ、現地時間20時。太陽が照りつけた昼間とは打って変わって、日が沈み少し冷え込む砂漠地帯特有の気候のなか、巨大なテントに覆われたMOJAVEステージに、YOASOBIの出番を心待ちにする熱心なファンが早足で詰めかける。
2019年10月、YOASOBIがそのデビュー曲「夜に駆ける」をYouTube上で発表してから4年半。パンデミックが世界を覆い尽くし、ライブというエンタテインメントそのものの存続が危ぶまれた2020年代前半も、彼らはその音楽であらたな地平を切り拓き続けてきた。日本国内で様々な実績を積み重ねながら活動を続けるうち、その勢い、楽曲は次第に海外にも轟き始める。
YOASOBIの初海外ライブは2021年12月、インドネシアで行われたフェスティバル『HEAD IN THE CLOUDS』だ。アジアのカルチャーシーンを世界中に発信するメディアプラットフォーム・88Risingが主催するこのフェスでのYOASOBIライブの盛り上がりは、SNSを通じて広く世界に拡散され、2023年8月にロサンゼルスで開催された同フェスでもYOASOBIは現地で大きな熱狂を巻き起こした。
そこから6ヵ月、世界最大級の音楽フェスティバルと名高いコーチェラの舞台にとうとうYOASOBIが姿を現した。スポーティーな衣装に身を包んだコンポーザーのAyase、ボーカルのikura、バンドメンバーの4人。
「We are YOASOBI from JAPAN!!」という堂々たるikuraの宣言とともに、「夜に駆ける」からYOASOBIのコーチェラ初パフォーマンスが幕を開けた。累計ストリーミング回数10億回を誇る彼らの代表曲で、集まったファンは一気に沸き立つ。続く「祝福」ではikuraの煽りに合わせて拳が突き上がり、重厚なビートが地面を揺らした「セブンティーン」でその熱はますますヒートアップ。
「Do you know Pokemon??」というコールも会場を盛り上げた『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』インスパイアソング「Biri-Biri」はコーチェラのオーディエンスを軽快に踊らせる。この振れ幅もまたYOASOBIの持ち味だ。
アジアを起点にTikTokでグローバルなバズを巻き起こした「たぶん」では、ikuraの呼びかけに応じて会場の奥までスマートフォンのライトが揺れ、国籍を問わず音楽でひとつになれるこのフェスティバルの醍醐味を感じさせる。「勇者」「怪物」ではバンドのアグレッシブなプレイがパフォーマンスを引っ張り、続く「群青」の大合唱にはステージ上のAyase、ikuraもひときわ感慨深そうな表情を見せた。
ラストは2023年、Billboardグローバルチャートでも目覚ましい実績を記録した「アイドル」。イントロが鳴るやいなやこの日いちばんの歓声が巻き起こり、激しいコールと演奏の相乗効果で会場の熱気も最高潮に。駆け抜けるように歌い切り、YOASOBI初めてのコーチェラは幕を閉じた。
YouTubeでも生配信されたこのステージ。コーチェラの大舞台でも自分たちらしく、まっすぐに音楽を届けたYOASOBIの勇姿は、多くの日本のオーディエンスの心を打ったことだろう。YOASOBIはこの勢いのまま、4月18日にロサンゼルス、4月21日サンフランシスコで自身初となるアメリカでのワンマンライブを敢行する。両会場ともチケット販売開始から30分で完売したという期待値の高さを、彼らはきっとまたそのパフォーマンスで超えてくるに違いない。
PHOTO BY Kato Shumpei
<セットリスト>
01. 夜に駆ける
02. 祝福
03. セブンティーン
04. Biri-Biri
05. たぶん
06. 勇者
07. 怪物
08. 群青
09. アイドル
YOASOBI OFFICIAL SITE
https://www.yoasobi-music.jp/