■「これからも笑えるくらいどでかい夢を見続けたいし、数々の奇跡を皆さんに見せていきたいです」(深堀未来)
BALLISTIK BOYZが4月12日、岩手・トーサイクラシックホール岩手でライブツアー『BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2024 “HIGHER EX”』の初日公演を開催した。
2月21日にリリースされた約2年ぶりのアルバム『Back & Forth』は、メンバー自身が作詞作曲を手掛けたり、タイのアーティストとのコラボレーションが実現するなど、あらたな挑戦を経て完成。どの楽曲にも、さらなる高みを目指す7人のエネルギーが溢れていた。
今回のツアーではその最新アルバムからの楽曲はもちろん、5月22日にデビュー5周年を記念してリリースされるシングル「HIGHER EX」に収録された3曲も初披露。ツアー初日のこの日は、心地よい緊張感を楽しみながら全力でオーディエンスと向き合う7人の姿が印象的だった。
オープニングは、生バンドによるエモーショナルかつドラマチックなインストナンバーから。
今回のバンドメンバーは、新型コロナの影響により3公演で中止になってしまった2020年の1stツアー『BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2020 “BBZ”』のときと同じメンバー。これは7人の念願であり、パワーアップしたBALLISTIK BOYZの音楽を生バンドの演奏で届けたいという思いから実現した。
インストが終わり、3層になったステージのいちばん上に7人が登場すると会場は大きな歓声に包まれた。1曲目は5月22日にリリースされる最新シングルの表題曲であり、このツアーのテーマ曲でもある「HIGHER EX」。
この曲は事前の取材で「ここからさらに上へと上り詰めるという、僕らの覚悟や気合いを込めた曲」と表現していた楽曲で、深堀未来が作曲を、深堀、奥田力也、松井利樹が作詞を手掛けた。攻めの姿勢を貫いたトラックに、オーディエンスもテンション高くリアクションし、開幕にふさわしい華やかな光景が広がる。
JAY’EDが作詞を手掛けた「Animal」は、2021年リリースの3rdシングル。この曲では白い椅子を使った演出が取り入れられ、7人はステージの上下に分かれてパフォーマンスを繰り広げていく。椅子の位置が次々と変わり、メンバーを照らす照明が場面を展開させていく演出が目にも楽しい。
MVでの美しいダンスも話題となった「In My Head」は、ライブでの存在感も抜群。このツアーのテーマカラーでもある真っ赤な衣装が、艶やかな色気をプラスしていた。
次のゾーンでは、無事に初日を迎えられたことへの感謝やこのツアーにかける思いを語りつつ、最新シングルに収録されるボーカル担当4名(日高竜太 / 「高」は、はしごだかが正式)、加納嘉将、深堀未来、砂田将宏)による小竹正人が初めてBALLISTIK BOYZに詞を提供した新曲「good day good night」を初披露。それぞれの個性を光らせた声を重ね、大切な人を想う気持ちをしっとりと歌い上げた。
続いて、メンバー作詞作曲によるラップ担当3名(海沼流星、奥田力也、松井利樹)による「マーメイド」も初披露。メンバーはそれぞれ自由に動き回りながら、会場の隅々にまで視線を向けオーディエンスにアピール。楽曲の世界観をより近くに感じられるようなラフな雰囲気で盛り上げた。
ライブ後半に披露された「Meant to be feat. F.HERO & BOOM BOOM CASH」は、3月に配信リリースされた楽曲。全力で楽しむメンバーの熱量を追い越す勢いでタオルを回すオーディエンスの姿が印象的だった。
アンコールでは、BALLISTIK BOYZとして初カバーとなる「24karats TRIBE OF GOLD」も披露。ステージをフルに使い、オーディエンスとひとつになってコール&レスポンスを繰り広げる7人は本当に嬉うれしそうな表情で、ライブそのものを心から楽しんでいることがダイレクトに伝わってきた。
長い時間をかけて準備し、自分たちのこだわりや思いを詰め込んだというツアーの初日もいよいよエンディング。
仙台出身ということで、この日MCでは“東北さん”と呼ばれていた加納は「岩手での単独公演は初めて。僕は東北出身として東北を盛り上げていきたいという思いがあるし、今回は初めて訪れるエリアも多いから、少しずつでも、僕たちの夢に共感してくれたり、みんなの日々の頑張りにつながるようなライブができるように頑張っていきたいです。まだ未熟な部分もありますが、これからも全力でぶつかっていくのでそんな姿も見ていただけたらうれしいです」と頭を下げた。
深堀は「昨年ネクストステージを目指して『N.E.X.T.』ツアーを行い、悔しくもネクストステージには行けなかったけど、その悔しい気持ちを活力にしてさらに上に登ろうということで、今年は『HIGHER EX』というテーマのもとで活動しています。人は誰しも悔しい思いや辛い思いをすると思うけど、そんなときにこそ自分のためだけじゃなく仲間や家族、僕らで言ったら皆さんのために頑張っていけば前に進めると思っています。これからも笑えるくらいどでかい夢を見続けたいし、数々の奇跡を皆さんに見せていきたいです」と胸を張った。
事前の取材で日高が「今回のライブを作り上げるにあたって、この5年間、いいことも壁にぶつかることもたくさんあったけどすべてに意味があったんだと思えた。BALLISTIK BOYZの5年間、その集大成のようなライブになっていると思う」と語っていたが、グループとしての歩みを感じさせる選曲はもちろん、ファンと向き合った7人の表情にもその思いが貫かれているような初日の岩手公演だった。
なお今回のツアーは岩手公演を皮切りに、全国13都市13公演が開催され、7月19日に神戸国際会館こくさいホールでファイナルを迎える。
『BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2024 “HIGHER EX”』の詳細はこちら
https://www.ldh-liveschedule.jp/sys/tour/25992/
BALLISTIK BOYZ OFFICIAL SITE
https://m.tribe-m.jp/Artist/index/195