■スガシカオ、スペースシャワーTV×J:COMによる招待制プレミアムライブで圧巻のステージを披露!「みなさんめちゃめちゃ重い気分で帰ることでしょう」
スガ シカオが、12月11日、スペースシャワーTVとJ:COMによる完全招待制プレミアムライブ『Precious Live』に出演。2万4,000名を超える多数の応募の中から抽選で選ばれた1,500名が、スガのスペシャルパフォーマンスを堪能した。
なお、本ライブの模様は、J:COM のコミュニティチャンネル「J:テレ(J:COMテレビ)」で2024年1月4日に30分ダイジェスト番組として最速放送。また「スペースシャワーTV」では未公開ライブ映像を加えた90分完全版として、1月31日に独占放送される。
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【ライブレポート】
スペースシャワーTV×J:COMによる招待制プレミアムライブ『SPACE SHOWER TV x J:COM スガ シカオ Precious Live』が、12月11日、埼玉・川口総合文化センター リリアにて行われた。
この日の主役のスガ シカオは、2023年2月1日、12枚目となる渾身のオリジナルアルバム『イノセント』をリリース。9月から11月には全国6都市7公演で同作のホールツアーを行い、しかも一方でライブハウスでの弾き語りツアーまで同時期に展開するというアグレッシヴな活動を繰り広げた。
そんなツアーの盛況も記憶に新しいスガのプレミアムライブとなる本公演の1,500名の招待枠には2万4,000名を超える応募が殺到。生粋のスガマニアはもとより、おそらくは「Progress」(kokua名義/「o」はマクロン=長音記号付きが正式表記)など数々の国民的知名度持つナンバーを誇る彼のライブを「ぜひこの機会に生で」と望んだ層まで、客席は幅広いオーディエンスで埋め尽くされたようだ。
定刻を迎え客電が落ちるとバンドが登場。「あまい果実」のイントロが轟く。ワウペダルを駆使して自ら奏でるエレキギターのサウンドを入り口に甘美な絶望を高らかに歌い上げるその歌声で、会場は一気にスガ シカオの世界へ。「プレミアムライブへようこそ。今日は楽しんでいくよー!!」という挨拶から「おれ、やっぱ月に帰るわ」「痛いよ」「あなたひとりだけ幸せになることは 許されないのよ」「夕立ち」と立て続けにスガ流のファンクナンバーが繰り出される。
この日のバンドは坂本竜太(Ba)、FUYU(Dr)、ハナブサユウキ(Key)、JUDY(Cho)という前述のホールツアーのメンバーに加えて、体調不良でやむなく欠場となったDURANの穴を埋めるべく急遽参戦した小山将平(Gu)というラインナップ。圧倒的な手数と表現力で弾き出される坂本とFUYUのリズム、無数の引き出しでアレンジを彩り牽引するハナブサのキーボード、芯の確かさと伸びやかさを兼ね備えたJUDYのコーラス。そこにクリア/オーバードライブ両面のサウンドを巧みに使い分ける小山のギターが加わり、まさに“この日だけ”のグルーヴを奏でていく。
途中のMCでは、ネットオークションにおけるチケットの高額転売に意見を述べつつ、「俺のサインは3,750円という中途半端な安値で出品されていた」という自虐的なエピソードで観客を笑わせる(注:無論どちらもいけませんよ)。豊潤な詞世界からの高低差の激しいトークもまたスガのライブの特徴だ。
この日のセットリストはアルバム『イノセント』の収録曲と、そのDNAを宿した“血縁関係”に当たる過去楽曲によって構成。「だからめちゃめちゃ重いです」「歌詞が酷いです」「みなさんめちゃめちゃ重い気分で帰ることでしょう」という不敵な予告で場を和ませると「黒い海のような街のアスファルトに潜む海賊に奪われた君の笑顔を取り戻しに行く歌です」という語りから「海賊と黒い海」「灯火」「さよならサンセット」といった深淵な詞世界を経て、前半のハイライトとも言うべき力強いボーカルの「アストライド」が歌い上げられた。
再度のMCでは『イノセント』収録の「バニラ」のMVで共演したSM女王Fanaが出演していたYouTubeコンテンツの話題から「エンタメは共感を得ることも重要だけど、アーティストは自己満足でいい。俺だって自己満足。それがたまたま多くの人に受け入れてもらえただけ」「(デビュー)26年、あっという間。いまさら方向転換なんてできない。これからも自己満足で行くぞ!」と宣言。客席が大きな歓声と拍手で答えると、「獣ノニオイ」「覚 醒」「ハチミツ」と、まさに誰にも似ていない独創的なナンバーを連発。観客を照らすひとすじの光のような「国道4号線」を歌い終えると、客席からは波立つような拍手が沸き上がった。
続くMCでは「ツアー中はチケット代を100円でも安くファンに届けるべく、打ち上げもせずビジネスホテルでコンビニのワインを嗜む生活を送っていた」と苦笑。「2ヵ月頑張ってた自分に送りたいね」とおどけて「労働なんかしないで 光合成だけで生きたい」に突入し、本編はクライマックスへ。「東京ゼロメートル地帯」を経て、アップテンポな「はじまりの日」「コノユビトマレ」を披露すると、多くの観客が踊り飛び跳ね、スガのアクションに合わせて挙げた手を左右に振る。会場の盛り上がりは最高潮だ。
ラストはヘヴィなファンクチューン「Thank You」。スガとバンドの圧巻のパフォーマンスで本編が幕を閉じた。
盛大な拍手に応えてのアンコール……かと思いきや、ステージの暗闇から現れたのは先程のMCで触れられていたSM女王のFanaと黒須みほ。ノイジーなBGMをバックに妖艶な出で立ちのFanaが黒須の身体を縄で縛り上げると、聴こえてきたのは「バニラ」。同曲のMVで展開されたSMシーンがまさかのライブ再現だ!!
スタンガンが放つ緑の電光。 無数の白い薔薇の花々でFanaに鞭打たれる黒須。飛び散る花びら。スガの歌声とバンドの轟音のなか、ステージはもはやカオスでアートな異空間に。目隠しからの花びら口移し、女王に跪く奴隷……ああ、もうこれ以上は書けない。何という攻めの姿勢だ、スガ シカオ!! すごいぞ、SPACE SHOWER TV x J:COM!!
拍手とどよめきと歓声のなか、ひとときの幻惑のような時間が終わると客席からはさらなる手拍子が。これに応えて三たびスガとバンドが登場。スガいわく「えー、先程、異空間が現れましたが…(苦笑)」。そう、本公演の模様は2024年1月に放送されるのだ。「あとはSPACE SHOWER TVさんとJ:COMさんにおまかせいたします!」と笑顔で語ると、バンドはダブルアンコールに「午後のパレード」「Progress」を披露。最後の挨拶ではバンドと一緒にFanaと黒須みほも笑顔でステージに登場。観客からのあたたかな拍手でこの日のライブは幕を閉じたのだった。
まさにこの上なくプレミアムでプレシャスな一夜となったが、果たして「バニラ」の演出はどこまで放送されるのか!? いずれにせよライブ全編、十二分な見応えであることは間違いない。1月の放送を必ずチェックしよう。
TEXT BY 内田正樹
PHOTO BY ヨシモリユウナ
<セットリスト>
M1 あまい果実
M2 おれ、やっぱ月に帰るわ
M3 痛いよ
M4 あなたひとりだけ 幸せになることは 許されないのよ
M5 夕立ち
M6 海賊と黒い海
M7 灯火
M8 さよならサンセット
M9 アストライド
M10 獣ノニオイ
M11 覚 醒
M12 ハチミツ
M13 国道4号線
M14 労働なんかしないで 光合成だけで生きたい
M15 東京ゼロメートル地帯
M16 はじまりの日
M17 コノユビトマレ
M18 Thank You
En1 バニラ
En2 午後のパレード
En3 Progress
※特別番組での放送楽曲は未定
番組情報
J:テレ『スガ シカオ Precious Live ダイジェスト版』
01/04(木)22:00~22:30(初回放送)
※30分最速放送
スペースシャワーTV『スガ シカオ Precious Live 完全版』
01/31(水)22:00~23:30(初回放送)
02/20(火)22:30~24:00(リピート放送)
リリース情報
2023.02.01 ON SALE
ALBUM『イノセント』
『SPACE SHOWER TV × J:COM スガ シカオ Precious Live』オフィシャルサイト
https://event.spaceshower.jp/sugashikao/
スガ シカオ OFFICIAL SITE
http://www.sugashikao.jp/