■「海外の方々との作品創りは初めてで、演出の仕方もきっと違うと思いますし、刺激的な日々になると思いますので、楽しみです」(佐藤勝利)
佐藤勝利(Sexy Zone)が主演する舞台『モンスター・コールズ』の上演が決定した。
■原作は英国で最も権威ある児童文学賞を受賞。世界が絶賛し、映画化もされた傑作の日本初演!
原作は、『混沌(カオス)の叫び』三部作で知られるアメリカの作家パトリック・ネスが、シヴォーン・ダウドの遺したメモに自由な発想で肉付けして書いた挿絵(絵:ジム・ケイ)付きの小説。英国で最も権威ある児童文学賞と言われるカーネギー賞(現:カーネギー作家賞)とその絵に対しての賞であるケイト・グリーナウェイ賞(現:カーネギー画家賞)を同時受賞し、ベストセラーとなった。
2016年に映画化され(邦題『怪物はささやく』)世界的に高い評価を受け、その後2018年に英国のオールド・ヴィック・シアターで舞台版が初演。2019年のローレンス・オリヴィエ賞で「Best Entertainment and Family」(現:Best Family Show)を受賞し、2022年にはイギリス・ロンドン、ブリストル、アメリカ・ワシントンと各地で上演され、絶賛を博した。
オリヴィエ賞を受賞した翌年の2020年に日本での初演が予定されていたが、猛威を振るっていた新型コロナウイルスの影響により上演が断念され、このたび4年の時を経て、満を持して、英国チームと日本人キャストというワールドワイドな取組みにより、日本初上演を迎えることとなった。
演出を務めるのは、2018年の初演時の演出家であり、今作が日本での初演出となるイギリスの演出家、サリー・クックソン。本作の演出では、視覚的な美しさとダイナミックなムービング、吊りロープで縁取られたむき出しの白いステージを使用し話題を集めた。確かな実力の英国クリエイティブチームが、ダークで美しい原作の世界観を魅力的に届ける。
■佐藤勝利以下、手練れの俳優陣が勢揃い
主演を務めるのは、アーティストとしてはもちろん、俳優としてもドラマ・映画・舞台で活躍している佐藤勝利。圧倒的な存在感を放ちながらもどこか儚い空気を纏う佐藤が、孤独と絶望に苛まれる13歳の少年・コナーをどのように演じるのか、期待が高まる。
コナーの家に現れる謎めいたモンスター役には、コメディ作品からシリアスな役どころまで幅広い役柄を巧みな表現で演じ分け、数々の演出家からの信頼も厚い山内圭哉。末期癌を患っている母親役には、元宝塚月組トップスターで退団後はミュージカルからストレートプレイ、翻訳劇とジャンルを超えてつねに高く評価される瀬奈じゅん。コナーと離れて暮らす父親役には、硬派な役柄が印象的で映像作品でも活躍し、優しく響く声を活かしてミュージカルなどにも出演する実力派ベテラン俳優の葛󠄀山信吾。母親の入院中にコナーの面倒を見ることになる祖母役には、“最後のアングラ女優”とも言われ、変幻自在な演技力でドラマや映画など多彩に活躍し、確固たる地位を確立している銀粉蝶と、日本初演に向けて手練れの俳優陣が勢揃いする。
本作は、2024年2月10日より3月3日まで東京・PARCO劇場、3月8日より17日まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演。多岐にわたり活躍する実力派キャストたちによる、少年と怪物の交流と彼らを取り巻く隠された真実を描き出すダークファンタジーに注目だ。
■あらすじ
コナー・オマリー、13歳。窓からイチイの木が見える家で、母親との二人暮らし。だが、母親は闘病中で、そのために、コナーとは気の合わないおばあちゃんが、世話に来てくれている。父親は、アメリカに新しい家族を作って出ていった。学校では、母親の病気がもとで、いじめられている。唯一コナーを気遣う幼なじみのリリーとも不仲になり、孤立している。それは、夜中過ぎにやって来た。モンスターがコナーの前に現れ語る。「これから三つの物語を聞かせる、私がその三つの物語を語り終えたとき、お前が四つ目の物語を私に聞かせるのだ。そして、それはコナーが隠している真実でなければならない。お前は真実を語る、そのために、お前は私を呼び出したのだ」。投薬を変えても病状が良くならない母親。ついには、入院することになり、コナーはおばあちゃんの家に預けられる。時計が12時7分になる。闇の中で待つモンスターが最初の物語を語る。エスカレートするいじめ、学校の先生からも腫れ物に触るように扱われている。急きょ、アメリカから帰国する父親。日に日に悪化する母の病状。時計が12時7分を指すとき、第二、第三の物語が語られる。そして、コナーは、四つ目の真実の物語を語ることができるのだろうか? 12時7分には、どんな意味があるのだろうか?
■佐藤勝利 コメント
情報解禁の今日、実は僕の誕生日なので、記念日に発表できるなんて嬉しいです(笑)。
海外の方々との作品創りは初めてで、演出の仕方もきっと違うと思いますし、刺激的な日々になると思いますので、楽しみです。今までに経験したことのない、思いもよらないリクエストやアドバイスをいただけると思うと、ワクワクします。サリーさんが演出されたイギリスのオリジナル版の舞台映像を拝見した時に感じた海外作品っぽさ、それと同時に感じた再現することの難しさ。今までにないことに、挑戦できることを楽しみにしています。実はこの作品は、2020年に上演される予定で、お話も伺っていました。原作や台本も読んでいて、このような作品に出られるなんて光栄だと思っていたところ、残念ながら、コロナ禍となり発表されることもなく延期となってしまっていました。この4年の間に自分の経験値も期待値も上がっていて……、それと比例するようにプレッシャーも大きくなってはいます。ただ、そのプレッシャーをいい作品にするエネルギーに変えてがんばりたいです!
今日で、また1つ歳も重ね、コナーという役の13歳とはまた離れてしまったのですが、僕はデビュー当時からあまり顔が変わっていないと言われることがあるので(笑)、見た目的には心配ないのかなと思っています。今までで演じた中でも一番若い役ですが、『ブライトン・ビーチ回顧録』で14歳の役をやっているので、その経験を活かしながら創り上げたいと思います。
家族愛を描いた作品で、コナーは特に心の動きが大きい役です。セットの仕掛けなどワクワクするところも多く、ダークファンタジーの良さが詰まった作品になると思いますので、楽しみにしていてください!
公演情報
『モンスター・コールズ』
2024年
02/10(土)~03/03(日) 東京・PARCO劇場
03/08(金)~03/17(日) 大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
原作:パトリック・ネス
原案:シヴォーン・ダウド
演出:サリー・クックソン
翻訳:常田景子
出演:佐藤勝利 山内圭哉 瀬奈じゅん 葛󠄀山信吾 銀粉蝶
/半澤友美 高橋良輔 大津夕陽 森川大輝 倉知あゆか 池田実桜
公式サイト
https://stage.parco.jp/program/amc