■イベントの模様は、8月10日に『J-WAVE SPECIAL INSPIRE TOKYO ~AFTER THE FESTIVAL~』として放送!
ラジオ局J-WAVE(81.3FM)が、都市フェス『J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023 -Best Music&Market-』を7月15日と16日、『J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023 -Best Music&Market- EXTRA』を7月17日に、国立代々木競技場第一体育館と、渋谷の街中のサテライト会場で開催。このたび、初日15日のライブレポートが到着した。
『INSPIRE TOKYO 2023』は、J-WAVEが贈る都市型カルチャーフェスティバル。2000年より開催してきたJ-WAVE夏の大型ライブイベント『J-WAVE LIVE』を、J-WAVEおすすめアーティストによるライブに加え、東京ならではのオリジナリティ溢れるフードエリアやマーケットなども併設し、一日中気軽に、楽しく、美味しく過ごすフェスへとパワーアップ。“MUSIC” “FOOD” “ART” “FASHION” “ETHICAL”など、東京のど真ん中から発信する様々なCULTUREを、日本全国、そして世界にも運んでいく=INSPIREしていく、すなわち、東京と世界が響き合い、影響し合うフェスティバルを目指している。
7月15日は、SHISHAMO、Nulbarich、Def Tech、のん、Cocco(※メイン写真)の全5組が出演し、圧巻のパフォーマンスで初日を彩った。
なお、本イベント(7月15日&16日)の模様は、8月10日19時~21時55分にJ-WAVEにて『J-WAVE SPECIAL INSPIRE TOKYO~AFTER THE FESTIVAL~』として放送される。
【7月15日ライブレポート】
■SHISHAMO
3日間のトップバッターを飾るのは、CDデビュー10周年イヤーを駆け抜けている3ピースロックバンド、SHISHAMO。冒頭から激しいドラミングと鋭いギタープレイが特徴的な代表曲「恋する」でライブの口火を切ると、大きな手拍子が自然発生し、会場はすぐにSHISHAMO色の一色に染まる。疾走感溢れるバンドアンサンブルで観客を魅了すると、「今、こうやってMCで正気を保って話せるのは、J-WAVEのおかげです」と宮崎朝子(Vo&Gu)が口にする。
高校生の頃から応援し続けてくれているというJ-WAVEに感謝を述べると、そこからは彼女たちのベスト盤のようなセットリストとともに会場の雰囲気を掌握。先日リリースしたばかりの「夏恋注意報」からSHISHAMOのアンセムである「君と夏フェス」の流れでこの日いちばんの盛り上がりを見せると、ファンはリズムに合わせて手拍子を続け、それにつられるように会場にも大きなハンドクラップが起こった。終始、爽やかなギターロックで会場を彩った彼女たち。観る人すべてをぎゅっと包み込むようなパフォーマンスでトップバッターの役目を見事に果たした。
■Nulbarich
これから起こる事象のプロローグとも捉えることができる「Get Ready」のイントロが流れ始めると、颯爽とステージに登場するNulbarich。彼らの奏でるサウンドで会場は地響きにも似た振動が湧き起こる。「調子どう?『INSPIRE TOKYO』!」と楽しそうに問いかけるJQ。今回のライブはオーディエンスはもちろんだが、Nulbarichのメンバーがいちばん音楽を楽しんでいるようにも思え、重厚かつ芳醇なアンサンブルで我々を魅了していく。
「J-WAVEにお世話になり始めた頃の曲」と披露した「NEW ERA」は原曲とは異なる極上のアレンジが加えられ、会場を広く使い、語りかけるように歌唱した。オーディエンス参加型の「Break Free」では、鳴り止まないクラップと“Uh uh uh uh…”の大合唱。洗練されたサウンドが多幸感に導く「A Roller Skating Tour」など、Nulbarichは我々の心を一度も離すことなく最後の最後までオーディエンスを笑顔にしていた。JQはライブ中、「世の中にあるすべては僕たちがここに集まるためにある」と口にした。本当にそのとおりだと思う。我々は、あんな未曾有な経験をしたんだ、これからは楽しまないともったいない。「STEP IT」の最後で会場にいるほぼ全員がジャンプしたあの光景は、今年の『INSPIRE TOKYO』の名場面のひとつに刻まれることだろう。
■Def Tech
ネクストアーティストのアナウンスが発表されると、場内は大きな歓声に包まれた。心地よいアンビエントサウンドのなか、静かに登場するDef Techのふたりは向き合いながらライブのスタートの瞬間を待つ。圧巻のDJスクラッチが場内に鳴り響くと、「Clap!(手拍子して!)」とオーディエンスを煽るMicro。1曲目の「A-1」から会場のボルテージは最高潮。矢継ぎ早に次々と曲を披露していくDef Tech。ふたりの織りなすハーモニーにプラスされるのは洗練されたDJと、脇を支えるギターサウンド。奥行きのある音像で我々オーディエンスに、音のシャワーを浴びせてくる。
「Gone Surfin’」ではタオルをこれでもかと回しながら盛り上がるオーディエンス。Microのコミカルかつセクシーなダンスも相まって、会場はさらに熱を帯びる。「3.5キロは痩せて帰りましょう」と始まった「KONOMAMA」では、全員で大ジャンプ。海の日にリリースが決定している「Automatic」を丁寧に歌い上げ、Def Techのアンセムである「My Way」へ。Shenの圧巻のラップ、求心力のあるMicroの透き通った声でラスト3曲を走り抜け、最後の最後まで力強くも心地よいサウンドとハーモニーの余韻が会場全体に漂っていた。
■のん
つい先日、自身の肩書きを“俳優・アーティスト”に改めた、のん。この日ステージの上に立っていたのは紛れもなくアーティストとして確固たる自信を秘めた、彼女の姿だった。「ノリのいい曲を持ってきたから、楽しんでいこう。みんな私のことも最高にしてくれ!」と極上のロックサウンドを響かせ、新曲「Beautiful Stars」とともに会場の色を、のん色に昇華していく。
ライブの合間にオーディエンスに「かわいい」と言われて、照れ臭そうに笑う彼女の姿にキュンとしつつ、彼女の奏でる音楽を純粋に楽しむことができる洗練されたライブ。堀込泰行が作詞作曲したキリンジの名曲「エイリアンズ」のカバーは、丁寧にリスペクトを感じさせる歌唱とともに、完全にのんの「エイリアンズ」がそこには流れていた。いやそれだけではない、この日彼女が披露したすべての曲でロックに対するリスペクトを感じた。きっと彼女の中にはロックの血が流れている。パフォーマンスの一挙手一投足を見ればわかる、のんは完全なアーティストなのである。「めちゃくちゃ楽しかった!」と笑顔で元気に言い放ち、最後の「この日々よ歌になれ」まで全12曲、のんが提示するロックンロールで会場を掌握していた。
■Cocco
ステージに中心に鎮座するCoccoの姿は黒ドレスを身に纏い、妖艶な雰囲気を醸し出している。「強く儚い者たち」からスタートした初日最後のステージは、冒頭から神々しい彼女の姿と極上のバンドサウンドに陶酔することが決まっていたように思う。我々に訴えかけるよう、体全体を揺らし、手を舞わせながら歌唱するCocco。そのパフォーマンスを助長させるスキルフルな楽器隊。前に出演した4組が温めてきた雰囲気を、彼女は一気に掻っ攫っていく。
「樹海の糸」へと続き、このままミステリアスな様相を呈するのかと思いきや、ハッピ隊が登場してかわいらしいダンスを披露する「クジラのステージ」へ。「1、2、3、GO!」の掛け声でオーディエンスもともにジャンプ。衣装の早着替えではかわいらしいピンクの衣装に早変わり。「誰ひとり知らないところで歌うと思ってた」と打ち明けた彼女だけれど、会場はすでにCoccoが織りなす音楽の虜だ。儚さを感じる「Raining」、迫力の「花柄」など選曲も様々に、Coccoならではのパフォーマンスで魅せていく。最後はお茶目に「元気に行ってみよう!」と掛け声。新曲の「ファンタジー」を演奏し、会場は幸福のクラップに包まれる。Coccoの歌声とそれを支える確かなサウンドの妙で会場はオーディエンスの歓声と笑顔に包まれ、初日は幕を閉じた。
『J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023 -Best Music&Market-』
<7月15日 セットリスト>
■SHISHAMO
1.恋する
2.君の目も鼻も口も顎も眉も寝ても覚めても超素敵!!!
3.君の大事にしてるもの
4.ハッピーエンド
5.熱帯夜
6.夏の恋人
7.夏恋注意報
8.君と夏フェス
9.明日も
10.明日はない
■Nulbarich
1.Get Ready
2.It’s Who We Are
3.Reach Out
4.NEW ERA
5.Break Free
6.It’s All For Us
7.TOKYO
8.A Roller Skating Tour
9.STEP IT
■Def Tech
1.A-1
2.Jah Live
3.Emergency
4.High on Life
5.Gone Surfin’
6.KONOMAMA
7.Automatic
8.My Way
9.Catch The Wave
10.Best Days
11.Bolero
■のん
1.Beautiful Stars
2.僕は君の太陽
3.ナマイキにスカート
4.薄っぺらいな
5.こっちを見てる
6.エイリアンズ
7.荒野に立つ
8.タイムマシンにおねがい
9.やまないガール
10.夢が傷むから(Inspired by 東京百景)
11.わたしは部屋充
12.この日々よ歌になれ
■Cocco
1.強く儚い者たち
2.樹海の糸
3.クジラのステージ
4.焼け野が原
5.お望み通り
6.Raining
7.花柄
8.BEAUTIFUL DAYS
9.音速パンチ
10.ファンタジー
TEXT BY 笹谷淳介
PHOTO BY Tsukasa Miyoshi(Showcase)
番組情報
『J-WAVE SPECIAL INSPIRE TOKYO~AFTER THE FESTIVAL~』
08/10(木)19:00~21:55
※『J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023 -Best Music&Market-』07/15(土)、16(日)の模様を放送
ナビゲーター:藤田琢己
『J-WAVE INSPIRE TOKYO 2023』公式サイト
https://www.j-wave.co.jp/special/inspire2023/