■Aile The Shota、初のワンマンライブツアーの開催を発表!
Aile The Shotaが、4月7日にオーガナイズイベント『Place of Mellow organized by Aile The Shota』の関西公演を、大阪BIGCATで開催。このたび、そのライブレポートが到着した。
共演は、illmoreと向井太一。豊潤な音楽が溢れるラグジュアリーな空間を作り上げた。
なお、Aile The Shotaは、5月4日に『VIVA LA ROCK 2023』に出演し、そのステージ上で、初のワンマンライブツアーの開催を発表。全5公演のスケジュールが発表され、予約受付もスタートしている。
【『Place of Mellow organized by Aile The Shota』イベントレポート】
■illmore
トップバッターで登場したのは、大分を拠点に活動するビートメイカーのillmore。
DJセットで登場し、新星ラッパーのSkaaiとコラボレーションした自身の楽曲「Scent of home」で幕を開け、観客の身体をじっくりほぐしていく。続いて、出演者としてこのイベントに呼んでくれたことへの感謝を示すように、Aile The Shotaの「gomenne」「常壊」などをリミックスしてプレイ。気負うところがまったくなく、テンションを上げすぎず、またチルすぎない、絶妙の温度感をキープさせたまま音楽を鳴らしていく。
さらに映画「魔女の宅急便」、宇多田ヒカルの「First Love」などポピュラーな曲をモチーフに、自身の解釈を含めながらビターなイメージに仕上げて聴かせるところは、illmoreのパーソナリティも十分に感じ取ることができた。
後半では、Aile The Shotaの「特別」を中南米音楽的なエッセンスをブレンドするなど、ファンの想像をはるかに超えるリミックスをみせた。illmoreは「今日のためにリミックスを作ってきたんですけど、楽しんでもらえましたか。皆さんの笑顔が伝わってきてうれしかったです」と充実の表情を浮かべ、「素敵なイベントに呼んでくれたShotaくんは、言葉にできないくらい良い子です」と観客を笑わせた。
■向井太一
2番手は、R&B、ヒップホップなど様々なジャンルを縦断するシンガーソングライター、向井太一。
オープニングナンバー「Special Seat」では、“心を満たしてゆく愛を 君が求めてるもの I know 捧げるよ”と観客に手を差し出して、楽曲に込めたメッセージを体現。次の「Celebrate」では、ブルーの照明に包まれながらクールな印象を与えていく。
“楽しまなきゃ意味はない”と歌い上げる「Ups&Downs」で、会場内に祝祭感が漂い始める。「皆さん踊れる準備はできていますか。大阪、揺れろ」と煽った「眠らない町」は、そのタイトル同様、眠ることを許さないようなノリの良さが特徴的だった。さらに「この曲は、一つひとつの小さな愛が広がって大きな愛になっていく曲です。みなさんのラブを僕にください」という言葉からスタートした「Gimme」では、薄いピンクの照明の効果もあって、「愛にはいろんな事情がある」ということを表しているようだった。
その後「ライアーライアー」「Ooh Baby」を歌唱した向井。「Shotaくんとはいつ、初めて会ったんだっけ? 忘れちゃったけど、(そのとき)この人好きだなって思って。それからラジオでクロストークもして。だから今日という日をめちゃくちゃ楽しみにしていました。Shotaくんのお客さんは、楽しむ準備ができている。だから(ライブをしながら)“ああ、良かった”と思いました」と観客を讃え、「最後の曲はコロナ禍に作ったんですけど、声を出していいじゃないですか。全力で音楽を楽しんでいこうという曲です」と「99」で締め括った。
■Aile The Shota
Aile The Shotaはライブ終盤のMCで「ここBIGCATはかつて、僕の仲間のNovel Coreを2階席で観ていた憧れの場所です、そんな場所に立つことができました」と感慨深そうに口にした。
2021年、SKY-HI主催のボーイズグループオーディションに参加し、デビューの切符をつかんだAile The Shota。同年からソロアーティストとして活動をスタートさせ、翌年1月にメジャーデビュー。そんな彼にとってBIGCATでイベントを主催することは、目標のひとつだったのだ。
Aile The Shota は、1曲目「DEEP」で「すでに最高ですね、最後まで遊んで行ってください」「大阪、いきましょう!」と人差し指を突き立てたり、ステージ中を動き回ったりしながら歌唱。続いて、Aile The Shotaが「憧れの人」というDJ、A.G.Oがスピンして「Yumeiro」のイントロが鳴る。「全部見えているよ」という風に指を差しながら会場全体を見わたしていく。そして「最高のスペシャルDJ、A.G.O。今日は僕たちについてきてください」と煽動。
あまりの盛り上がりとテンションの高さからか、2曲目ですでに肩で息をしているAile The Shota。「声出しあり(のライブ)、出し切らないともったいないじゃないですか。illmore、向井太一が繋いでくれた最高のバトン。過去最高のライブをここで作って次に繋げようと思います」と気合十分だ。
ブルーブラックなトーンの照明がシルエットのようになってAile The Shotaの姿を妖しく見せる「Like This」、illmoreと一緒に作曲した「夢宙」、片膝をついて体を沈め、振り絞るように歌う「無色透明」で観る者をどんどん自分の世界観へと引き込んでいくAile The Shota。「常懐」では「マジで楽しみましょう」とサングラスを外してさらにエンジンが加速。「Thinkin’ bout you」では「歌える人は一緒に」と呼びかけ、サビを全員で歌って一体感が生み出された。
「夏を先取りしましょう」と「Mermaid」を歌ったあと、「僕のスタート地点であり、ずっと大好きな曲。東京のあの人に届けられたら」と話して、SKY-HIの曲「me time」のリミックスバージョンのイントロが響きわたるとボルテージは最高潮に。日常のなかで大変な思いをしている人たちに寄り添うように歌っていった。
「東京の下町で生まれて、音楽をやりたいなって思って。そして今日、大阪でオーガナイズしたイベントにillmoreさん、向井太一君が出てくれて、A.G.O君がDJをしてくれた。こうしてたくさん夢を叶えているけど、でも、まだまだ全然満足していない自分もいて。もっともっと高いところに行こうとしている自分がいます。みんなと高く上り続けたい、走り続けたい。未来を計画するなかで大事なのは、今」と言って「IMA」をパフォーマンス。
さらに「DAWN」「so so good」を続けたあと、スペシャルゲストのKenT(Soulflex)がサックスを手に姿をあらわすと、よりいっそう、大きな歓声が巻き起こった。「FANCITY」ではサックスソロ他、Aile The Shotaのボーカルを追いかけるようにサックスを吹く場面などがあり、観客はその美しくてエキサイティングな音色に酔いしれた。「AURORA TOKIO」でもメロディアスなサックスをプレイすると、Aile The Shotaは「ヤバすぎて…、もう終わる?」と満足した様子。
それでも「皆さんのおかげで過去イチの空間が作れました。すごくその手応えを感じています。もともと僕は音楽をやるうえで、誰かのためにっていうのはあまりなかったんです。でも、自分ひとりで音を鳴らすより、そこに誰かがいてくれたときのほうが、大きくて良い音が鳴るなって、この1年くらいで感じるようになりました。ライブって、一回きりのもの。たとえ同じタイトル、同じゲストだったとしても違うライブになる。だからその瞬間、瞬間を大事にして、音楽を届けたい」と気持ちを明かし、「この空間のすべてに感謝して“LOVE”を歌いたい」と「LOVE」で大団円。「また7月に、ひとりで帰ってきます」と予告をしてイベントを終えた。
TEXT BY 田辺ユウキ
PHOTO BY ハタサトシ
ライブ情報
『Aile The Shota -1st Oneman Tour-』
-EGO-
07/02(日)神奈川・横浜KT Zepp Yokohama
-LOVE-
07/07(金)宮城・仙台 Darwin
-LOVE-
07/14(金)福岡・福岡DRUM Be-1
-LOVE-
07/21(金)愛知・名古屋 ElectricLadyLand
-EGO-
07/29(土)大阪・大阪 GORILLA HALL
リリース情報
2023.03.15 ON SALE
Aile The Shota
SINGLE「FANCITY feat. Soulflex」(Prod. Soulflex)
Aile The Shota OFFICIAL SITE
https://ailetheshota.tokyo/