■「楽しむ準備は出来てるか! 一緒に声出ししてくれよな!」(山田一郎役・木村昴)
音楽原作キャラクターラッププロジェクト、ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-。
そのメインキャストが一堂に会するライブは多くのファンを魅了し、これまで8回行なわれてきた。そして、9回目となる『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 9th LIVE「ZERO OUT」』が、4月15・16日の2日間に渡り、東京・有明アリーナにて開催。本稿ではその白熱したライブのDAY1オフィシャルレポートを掲載する。
定刻の10分前、もはやおなじみとなりつつあるDJ U-ICHIがこれまでリリースされてきた楽曲をプレイ。久しぶりの声援OKの公演とあり、開演前から大きな声援で会場はヒートアップしていく。会場が十分に温まると、オープニングVTRがモニターに映し出され、ステージには6ディビジョン全員が登場。「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- +」でライブをスタートさせる。待っていましたといわんばかりに、コール&レスポンスも次々と決まっていく様子は圧巻そのものだ。その熱気をさらに煽るかのように、山田一郎役の木村昴が「楽しむ準備は出来てるか! 一緒に声出ししてくれよな!」とシャウト。そのままDivision All Starsによる「Hoodstar +」「Hang out!」と駆け抜けていく。
ダンサーたちが「ラップには負けない」と言わんばかりの熱いダンスパフォーマンスを見せ終わると、Fling Posseが黄色い声援を浴びながら再びステージに登場。「とりまGet on the floor」でステージ上を所狭しと駆け回っていく。ここからは怒涛のディビジョン曲パートへ。Bad Ass Templeの「でらすげぇ宴」、Buster Bros!!!の「IKEBUKURO WEST BLOCK PARTY」、どついたれ本舗の「縁 -ENISHI-」、麻天狼の「シンクロ・シティ」、MAD TRIGGER CREWの「Scarface」とノンストップでのパフォーマンスに会場のボルテージは天井知らずに高まっていく。キャストはもちろん、DJ、ダンサー、そして観客の一体感がたまらない。
続くのは日替わりのお楽しみ、DUAL RAP PARTコーナーだ。まずステージに登場したのは、夢野幻太郎役の斉藤壮馬と有栖川帝統役の野津山幸宏。「Once Upon a Time in Shibuya」で息の合った掛け合いを見せていく。続けて伊弉冉一二三役の木島隆一と観音坂独歩役の伊東健人がトロッコに乗って登場。「Wrap&Rap ~3分バイブスクッキング~」で会場をさらに盛り上げた。ここでステージがサウナ風に変わり、木村と碧棺左馬刻役の浅沼晋太郎が「Nausa de Zuiqu」でバトル。まるでサウナのように熱気で会場が包まれた。DUAL RAP PARTラストは、白膠木簓役の岩崎諒太と波羅夷空却役の葉山翔太による「ヌルサラのディビジョン・レップ・バトル」。“オオサカええなと思ったやつ Say オオサカ!”“ナゴヤがヤベぇと思ったやつ Say ナゴヤ!”の部分では会場中から大きな声が上がっていく。とにかく楽しくも目まぐるしいステージで「目がいくつあっても足りない」とはまさにこのことだろう。
大盛り上がりのまま突入したのはゲストコーナー。まず登場したのは、4月12日にリリースされた中王区初のCD『Verbal Justice』に収録される勘解由小路無花果のソロ曲「No Pain, Not to be Strong」のラップ制作を手掛けた大門弥生だ。「Skinny Ninja」に合わせて「What’s up ヒプノシスマイク!」とシャウトしながら姿を現すと、「TOP GYAL」「ヒールで仁王立ち」とクールなナンバーを披露し続けていく。さらに「初披露の新曲、持ってきました。Are you ready?」という言葉で「みんなウルサイ」「まけんな」と次々に披露。最後は、思わず会場中がざわつくほどの歌唱力を見せつけた「Freedom」。パワフルで美しい歌声を響かせるとステージを去っていった。
短い暗転を挟み、間髪入れずに登場したのは2人目のゲストあっこゴリラ。「楽しむ準備はいいですか!」という言葉とともに飛び出したのは「ドンキーコング」。サビでは「アリーナ、手挙げな!」と煽り、とにかく盛り上げまくっていく。「TRACK GRRRL」「GANANIKA」「POWER SPOT」とテンポよく駆け抜けていったが、曲と曲のつなぎひとつとってもユーモアに溢れており、彼女のエンターテインメント性がたっぷり詰まったステージになっていた。最後は再び大門を呼び入れ、ふたりのフィーチャリング曲「NO BRA!」へ。ブラジャーを振り回しながら会場中を大いに沸かせていた。
ここでモニターに中王区のロゴが。ピンクの光とスモークに包まれて登場したのは、東方天乙統女役の小林ゆう、勘解由小路無花果役のたかはし智秋。まずは「Femme Fatale」で一気に世界観に引き込むと、小林が「Just do it」、たかはしが「No Pain, Not to be Strong」を披露。そしてふたり揃っての「Verbal Justice」と続いていく。この4曲の中にセクシーさも、美しさも、クールさもすべて詰まっていたと言っても過言ではないだろう。続いて登場したのは伝説のチーム「The Dirty Dawg」。今日イチの歓声の中、飛び出したのは圧巻の「T.D.D LEGEND」であった。
4人がThe Dirty Dawgポーズでクールに決めると、全員揃ってMCタイムへ。ディビジョンごとに歓声ありのライブについて、360°ステージについてを感慨深く語っていく。ここで2023年10月からTVアニメ第2期が10月より放送されるといううれしい発表が。それを受けて、木村が「僕らとみんなの絆を確かめていいですか?」と曲振り。TVアニメ第2期でオオサカ・ディビジョン、ナゴヤ・ディビジョンが登場することを記念した特別バージョンの「絆 +」を披露した。18人ならではの迫力と心地よい一体感に身を委ねていると、続けて「SUMMIT OF DIVISIONS」へ。最後は「名残惜しいけど次で最後の曲です。出し惜しみすんじゃねーぞ!」(木村)の声で「CROSS A LINE」。サビでは全員で手を振ったり、ダンサーを一緒に踊ってみたり、全力でパフォーマンスを楽しんでいた。そして、お決まりの「ラップって」「楽C!」というコール&レスポンスでDAY1の幕を閉じた。
TEXT BY 高橋梓
PHOTO BY 粂井健太、nishinaga “saicho” isao、小林弘輔、木場由仁
【セットリスト】
M1:ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- +
M2:Hoodstar +
M3:Hang out!
M4:とりま Get on the floor
M5:でらすげぇ宴
M6:IKEBUKURO WEST BLOCK PARTY
M7:縁 -ENISHI-
M8:シンクロ・シティ
M9:Scarface
M10:Once Upon a Time in Shibuya
M11:Wrap&Rap ~3分バイブスクッキング~
M12:Nausa de Zuiqu
M13:ヌルサラのディビジョン・レップ・バトル
DAY1 GUEST ACT1「大門弥生」
M14:Skinny Ninja(intro)~TOP GYAL~ヒールで仁王立ち
M15: みんなウルサイ~まけんなFreedom
DAY1 GUEST ACT2「あっこゴリラ」
M16: ドンキーコング~TRACK GRRRL~GANANIKA~POWER SPOT
M17: NO BRA!/大門弥生 feat.あっこゴリラ
M18:Femme Fatale
M19:Just do it
M20:No Pain, Not to be Strong
M21:Verbal Justice
M22:T.D.D LEGEND
M23:絆 +
M24:SUMMIT OF DIVISIONS
M25:CROSS A LINE
リリース情報
2023.04.12 ON SALE
ALBUM『Verbal Justice』
ヒプノシスマイク OFFICIAL SITE
https://hypnosismic.com/