■「役については自分の見た目が(原作)漫画のビジュアルに似ているので、そこは準備することはないなと思いました(笑)」(作間龍斗)
WOWOWにて、3月24日23時から門脇麦主演の連続ドラマW-30『ながたんと青と -いちかの料理帖-』(全10話)の放送・配信がスタート。
このたび、主人公の料理人・桑乃木いち日役の門脇麦と、いち日と政略結婚をする15歳年下の夫・山口周役の作間龍斗(HiHi Jets / ジャニーズJr.)の2ショットインタビューが到着した。
このドラマは月刊漫画雑誌『Kiss』で連載中の磯谷友紀の同名漫画が原作。全話の監督を映画『サマーフィルムにのって』の松本壮史、脚本は川崎いづみ(※「崎」は、たつさきが正式表記)、弓削勇が手掛ける。
舞台は戦後間もない京都。門脇麦演じるいち日は、当時はまだ珍しかった女性料理人として、ホテルの西洋料理レストランで働いていた。しかしある出来事を機に、傾きかけた実家の老舗料亭「桑乃木」の立て直しに挑むことに。そんないち日と政略結婚し、ともに「桑乃木」を立て直す中で絆を育んでいく19歳の大学生・周役を作間龍斗が演じる。
互いに別の人を思いながら結婚したふたりが、ひとつつ屋根の下、同じ目標へと進むなかで育んでいく絆ともどかしい恋心。そして、NHK『きょうの料理』などで知られる料理研究家・大原千鶴が監修する“見た目もおいしい”料理も見どころの“グルメラブストーリー”『ながたんと青と -いちかの料理帖-』に注目だ。
また、3月18日に本作の完成披露試写会の生配信も決定。WOWOWオリジナルドラマTwitterアカウント(@drama_wowow)にて14時より生配信される。完成披露試写会では門脇麦、作間龍斗、松本壮史監督が、撮影時のエピソードをたっぷり語る。こちらも要チェックだ。
■門脇麦&作間龍斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)インタビュー
Q:おふたりは今作が初共演ですが、お互いの印象を教えてください。
門脇:初めて作間くんとお会いしたのは本読みのとき。漫画のビジュアルにそっくりすぎて「まんまじゃん!」と思って(笑)、作間くんにもそう伝えました。ビジュアルは原作そのものですが、撮影を重ねるごとに顔がどんどん変わっていって。いろんなことを吸収する力が素晴らしい人で、その様子を間近で見られたことが幸せでした。最初はあまり笑ったりおしゃべりしたりするタイプじゃないのかなと思っていたのですが、実はすごくゲラで、オタク気質で少年の部分もあって。今となっては親近感、親しみしかないです。
作間:最初はやはり「すごい人と共演することになったな」と、本読みのときもとても緊張していたのですが、門脇さんが部屋に入ってきた時の雰囲気で「絶対フランクな人だな、いける!」と思いました(笑)。でも、初めてカメラの前に立ったときに「やっぱりすごい人だ!」と改めて感じましたね。イメージどおりしっかりした方ではありますが抜けているところもあって、そこに親近感を持てました。門脇さんご自身も現場全体も温かい雰囲気だったので、少しずつ緊張もとけて、最終的にはとても安心していました。
Q:原作と台本を読まれての感想を教えてください。
門脇:初めて台本を読んだとき、漫画の世界観とまったく変わらずに読むことができて「これは面白くなりそうだな」と思いました。物語の舞台は、まだ女性が働いたり老舗料亭の調理場に立ったりすることが難しい戦後間もない京都。いち日は旦那さんを戦争で亡くしてもいますが、全体のテイストはポップな印象を受けたので、暗くなりすぎず、コミカルなシーンはきちんとコミカルにやるなど、メリハリを意識しました。
作間:原作が大好きで今も最新刊が出たらすぐに買っていて。ふたりの行く末をずっと描き続けてほしいと思って読んでいますが、まだ原作が続いているからこそ、それを10話のドラマにまとめるとどうなるんだろう、どこで区切るんだろう、と思いました。でもいざ台本を読むと、ドラマならではのストーリーの流れ方があって、でも空気感は原作に忠実で、撮影が楽しみになりました。役については自分の見た目が漫画のビジュアルに似ているので、そこは準備することはないなと思いましたが(笑)、少ないセリフでいち日の気持ちを揺さぶって動かしていくキャラクターなので、表情などの演技がすごく難しくなるだろうなと感じました。
Q:女性料理人であるいち日、いち日より15歳年下の婿養子・周という役をそれぞれどのように捉えて演じられましたか。
門脇:女性がプロの調理場に立つことが難しい時代に、実家の料亭で働くと決めたいち日は、強くもあり、柔らかさもある女性だと思いました。私の実年齢よりも上の役柄でしたが、落ち着きすぎず、ということを心がけました。いち日は意外とすぐに怒ったりもするので、いろいろな面が見えるように演じたほうがキャラクターとして豊かになるなと思いました。例えば、料理をするシーンでは「本当に料理が好きなんだな」と見えるように。
作間:周はとても大人っぽいイメージですが、内面的には19歳の年相応な部分も。頭がよく、料亭を立て直すために頑張るのですが、無器用なところもあって。正直な部分が「かわいらしいな」と。正直すぎて、いち日さんとすれ違いが生じたりするんですけどね。感情があまり表情に出ないところや、初対面の人に何を考えてるのか分からないと思われるところなど、自分と共通するところもあったので、考えすぎず感じるままに演じました。
Q:お互いのお芝居でどういうところが印象に残りましたか。
門脇:初日にモニターを見たときから、作間くんは映画に愛される人だなと思いました。今回はドラマですが、映画のキャパになったときにしっくりくる人ってそれだけで才能で、その人が映っているだけで物語が始まって、作品が成立するって、すごく稀有な存在だと思うんです。これは努力とか技術では補えない部分。そういう人と共演できたことがまずうれしかったです。周は19歳ですが、作間くんも撮影当時19歳で。伸び盛りの19歳、いちばん大切な時にご一緒できてすごく幸せでうれしかったです。これからも映像の世界で共演したいですし、またいい作品を作っていきたいなと思える人と出会えたことがすごくうれしい。存在に感謝です。
作間:こうやってきちんと言葉にしてくださるのがうれしいですよね。お芝居のうえでも引っ張ってくれる力が本当にすごかったです。言わずとも、おそらく僕に合わせてくれていて。「言いたいことがあったら言っていいんだよ」とも言ってくださって、僕がやりやすい環境を作ってくださり、本当に助かりました。
Q:グルメラブストーリーである本作は、料理シーン、そしてその料理を食べるシーンが大きな見どころですが、それぞれを演じるうえで心がけたことはありますか。
門脇:ずっと料理を扱う作品をやってみたくて。そして実際にやってみて、料理の作品は工程がたくさんあって想像以上に時間がかかるとわかりました。今作では大原千鶴先生が料理監修をしてくださっていますが、料理の手元はすべて私なので、美しく見えるように意識しました。使っていたのが四角いながたん(包丁)だったので、最初は扱いが難しくて。まな板とながたんをお借りして、ホテルの部屋でキュウリを切って練習していました。使い慣れてくると力を入れず包丁の重さで切ることができるので使い心地がいいんですよ。
作間:僕は基本的に食べるシーンが多いので、なるべくキレイに、時代背景的に違和感なく食べられるように、知識を絞りだして演じました。もちろん写り具合を松本壮史監督に見てもらって微調整したり、大原先生にも正しい食べ方を教えてもらったりしました。
Q:本作にはおいしそうな料理がたくさん出てきますが、実際に食べて特においしかった料理は?
門脇:結婚式のシーンの撮影は、お化粧の関係でお料理を食べられなくて。みんながおいしそうに食べていて、おいしいに決まっているのに、食べられない辛さ。生殺しでしたね(笑)。そして撮り終わって食べた時のハモのおいしさときたら(笑)。ずっとふたりで食べてたよね。
作間:撮影中は、ハモに乗っていた梅だけちょろっと食べたんですけど、その梅すらおいしくて(笑)。でも役としては「ハモが食べられない」設定だったので、苦しかったですね。ほんとはめっちゃおいしいのに(笑)。
門脇:あとは1話に出てくる鯛の骨せんべいが乗っているお茶漬け。骨せんべいというものを初めて食べたので、骨せんべいばっかりバリバリ食べていました(笑)。
作間:明太子が入った出汁巻き卵も、本当においしくて全部食べました。
門脇:おいしかったよね。ポトフ風のうどんもおいしかった。
作間:ポトフ風のうどん! 初めて食べたんですけど、味がすごくしみてるんですよね。
門脇:大原先生の性格がにじみ出ているかのような優しいスープで、幸せな気持ちになる味でした。そんな心のこもった料理のシーンが入ることによって、ふたりの物語もさらに温かく優しく見えたりするんです。料理の画力ってすごいなと。湯気が出ている映像を見るだけで幸せになるじゃないですか。この作品を通して「お腹も胸もいっぱいになる」のが、本当においしいご飯なんだなと思いました。
作間:そうですね。人と集まってご飯を食べることが減っているこのご時世、「みんなで食べるとおいしくなる」って本当にそのとお通りだなと思いました。そういう食べる環境、さらに作ってくれる人のバックストーリーも知ることによって、料理をよりいっそうおいしく感じることができるんだなと思いました。
Q:いち日は京ことば、周は大阪ことばと標準語ですが、方言でのお芝居はいかがでしたか。
門脇:方言は本当に難しくて、先生のデモテープを聴いてひたすら練習しました。お芝居の相手の周が普段標準語なので、そこも混乱して難しかったですね。でも反面、私自身にははんなりする要素があまりないので、京ことばがはんなりさせてくれるというか、落ち着いた雰囲気の女性に見せてくれるという意味で、いち日を演じるうえでとても助けられた部分もあります。
作間:周はいち日さんと話すときは標準語、幼なじみや兄弟と話すときは大阪ことばなんです。そんなあか、スタッフさんは基本皆さん京ことばなので、混ざってしまっておかしくなりましたね。「よろしくお願いします」もちょっと変な感じになったりとか(笑)。
門脇:途中からなまってたもんね。
作間:なまってた(笑)。何弁でもない中間みたいな、気持ち悪いイントネーションになってました。
門脇:作間弁だね(笑)。
作間:関西弁とひとくくりに言っても京都と大阪の違いとか、そういうところが学べたのもおもしろかったです。周の同級生役で出演している小柴陸と吉川太郎(AmBitious / 関西ジャニーズJr.)に「これあってる?」って確認したりもしました。そしたら「ほんまやな」とか簡単な言葉のイントネーションが意外と違うんですよね。
門脇:でも方言っていいですよね。ちょっと色っぽいというか、艶っぽいというか。言葉が変わるだけで気持ちが変わります。その人が普段から話している言葉、身につけている言葉って、人格形成にすごく影響を与えているんだなと思いました。
作間:いつも標準語で話しているから魅力を感じるのかどうかわかりませんが、方言、特に異性の方言ってなんかいいですよね。いいです。
Q:いち日と周は15歳差の夫婦ですが、年の差恋愛、年の差婚についてはどう思われますか。
門脇:お芝居とはいえ、シーンのなかで気持ちがちゃんと動かないと、そのシーンは成立しないですよね。私は今まで年の差恋愛の話はやったことがなかったので、正直、現場が始まるまでどういう感じになるか分からなかったんですが、ちゃんと周に対して愛情も沸きましたし、恋愛の気持ちも動きました。年の差はあまり関係ないんだな、と実感しました。
作間:年の差はひとつの情報としてありますが、人によりますよね。中身は人によって違いますし、環境も違いますし。お互いを必要とし、状況が整うと、年の差は関係なくなると思いました。「15歳差なのか」って今、改めて思ったぐらいです。
門脇:年齢が若くても早熟な人もいるし、50歳でも60歳でも未熟な人もいるし、本当に年齢じゃないんでしょうね。作間くんが言うように、その「人次第」なんだと思います。
番組情報
WOWOW 連続ドラマW-30『ながたんと青と -いちかの料理帖-』
03/24(金)23:00放送・配信スタート(全10話)
放送:毎週金曜 23:00~
配信:各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信
出演:門脇麦 作間龍斗(HiHi Jets / ジャニーズJr.)
中村蒼 久間田琳加 白石隼也 / 百田夏菜子(ももいろクローバー) 加藤小夏 菊池亜希子 / 小野武彦 飯田基祐 床嶋佳子 / 板尾創路 戸田恵子
原作:磯谷友紀『ながたんと青と―いちかの料理帖―』(講談社『Kiss』連載)
監督:松本壮史
脚本:川崎いづみ 弓削勇
音楽:田辺玄 Rachel Abstract
主題歌:「白鯨」/ SummerEye
プロデューサー:小高史織(WOWOW / 「高」ははしごだかが正式表記) 森田大児 高木敬太(東映 / 「高」ははしごだかが正式表記)
製作著作:WOWOW 東映
番組詳細はこちら
https://www.wowow.co.jp/drama/original/nagatantoaoto/