■公開されるのは、<僕>(北村匠海)とユウスケ(中川大志)の電話のシーン。「森っていたでしょ、大学に。亡くなっちゃって…」
北村匠海(DISH//)と中川大志がW主演を務める映画『スクロール』より、<僕>(北村匠海)とユウスケ(中川⼤志)の再会シーンを切り取った本編映像が公開された。
本作は、橋爪駿輝が2017年に発表したデビュー小説『スクロール』をもとにした、鈍色の青春を駆ける若者たちのリアリティ溢れる青春群像劇。
このたび公開された本編映像では、ユウスケ(中川大志)が「俺、同じ大学だったユウスケ。わかる?」と電話をかける場面から始まる。その電話越しには屋上でひとり佇む<僕>(北村匠海)の姿が。突然の旧友からの連絡に「え、何?」と戸惑いを見せる<僕>だったが、ユウスケから告げられたのは「森っていたでしょ大学に。亡くなっちゃって…」という内容だった。大学の同級生が自殺したという突然の知らせに、ただ呆然とする<僕>。ユウスケは続けて「手伝ってほしいことがある」と何かを頼むところで本編映像は終了する。友人の死をきっかけにふたりは再会し、人生が少しずつ動き出す。そして、“生きること・愛すること”を見つめ直していくことになる――。
本作の撮影を担当したのは、清水康彦監督とも以前から親交のある、川上智之。グラフィックデザイナーを経て、現在は写真家、撮影監督として活動しており、米津玄師、King Gnu、あいみょん、 Suchmos、藤井風、椎名林檎と宇多田ヒカルなど、そうそうたるアーティストのMVを手掛ける他、映画、広告、ファッションなどの様々な分野で活躍している。
川上は、映画制作では異例だが、脚本開発の段階からチームに加わり、撮影監督の視点から物語作りに貢献。清水監督は川上に全幅の信頼をおいていたという。そして、改めて川上のすごさを感じたという。「自分がこの作品で大事にして込めた思いを、彼なりに受け取ってくれて、それならこう撮らなきゃいけないという感覚がとても鋭いんです。だからほぼディスカッションはなく、出てきたものに対して『いいね、そうきたか!』という感じでした」と撮影時を振り返る。
また、こだわったシーンやカメラワークについては、かっこいいミュージックビデオみたいな映画ではなくナチュラルに自然な人間を切り取った、ポートレートの連続のようなイメージを共有したという。限られた撮影スケジュールに苦労もあったというが、「このスピード感の中で描くべきものがあるぞという使命感があった。時間をかけて悠々と撮ったものとは違う“今”この瞬間を撮り逃したらもう撮れなくなるぞ、という緊張感を大切にしていました」とチャレンジングな撮影について語っている。
今回解禁された本編映像でも、前半部分ではそれぞれ引きの画角で撮られているが、会話の核心に迫るシーンでは細やかな表情までカメラに納められるように、寄りでふたりの会話が撮られている。若者たちの鮮烈で最も美しい瞬間を切り取った映像に、ぜひ注目してみよう。
映画情報
『スクロール』
2月3日(金)TOHOシネマズ 日比谷 他にて全国公開
出演:北村匠海 中川大志 松岡茉優 古川琴音
水橋研二 莉子 三河悠冴 / MEGUMI 金子ノブアキ / 忍成修吾 / 相田翔子
監督・脚本・編集:清水康彦
脚本:金沢知樹 木乃江祐希
原作:橋爪駿輝『スクロール』(講談社文庫)
主題歌:Saucy Dog「怪物たちよ」(A-Sketch)
音楽:香田悠真
撮影:川上智之
配給:ショウゲート
(C)橋爪駿輝/講談社 (C)2023映画「スクロール」製作委員会
映画『スクロール』作品サイト
scroll-movie.com