■「たくさんのスタッフに支えられて、共演者と一緒に監督のもと作り上げた作品です。公開日をもって皆さんのものになります」(木村拓哉)
【1月23日(月)京都】
名古屋、岐阜、福岡と各地でサプライズを成功させた木村が、最後に向かったのは、本作の撮影の拠点となった東映京都撮影所がある京都の地。
織田信長を象徴し、織田家の家紋でもある【織田木瓜】の大きな旗や本作をイメージした豪華な装飾、実際に映画でされた衣装など、『レジェンド&バタフライ』の世界観一色に染め上げられた映画館に木村と共に訪れたのは、信長の妻・濃姫を演じた綾瀬はるかと監督の2人。豪華に彩られた劇場内に、木村と綾瀬が和装で登場すると、まるで信長と濃姫が京都に戻ってきたかのような雰囲気を醸し出していた。
公開を目前にし、京都凱旋となった気持ちを聞かれた木村は「京都ということで、劇中衣装を着付けてくれたスタッフの方が、今日再び着付けてくださりました。今日のためだけに作られた着物で、非常に感傷に浸っております」と挨拶。綾瀬は「1年前に京都で撮影をし、また今日こうして戻ってこれて、いよいよ皆さんに観て頂ける日が近づいてきていることを感じて、とてもうれしく思っています」と答えた。
この3日間、日本中をまわり宣伝活動を行ってきた木村と監督。3日間を振り返った木村は「非常に濃厚な時間を過ごしました。大友監督が全国を飛び回ってくださっているのを知っていたので、ようやく名古屋、岐阜、福岡、そして京都と参加することができました。昨日の夜は、公開後にも観てくださった方たちと共に過ごせる時間を持ちたいよねという話を、監督として盛り上がっておりました」とコメント。監督は「特に今回の作品は、観た方々の熱量をすごく感じました。僕らが出てきても“まだ出てこなくていいよ。浸らせてくれよ”みたいな空気を感じました(笑)」とコメント。それに対して木村もすかさず、「映画を観終わった皆さんの、“もうちょっと、あの余韻を散らかさないでください”みたいな雰囲気をひしひし感じました」と、共感をしながら、作品の余韻に浸ってもらえる喜びを語った。
時代劇とのゆかりの深い京都から、あらたな時代劇として誕生した本作。時代劇への想いについて聞かれた綾瀬は、「京都太秦では、私が生まれる前から名だたる作品に携わってきた方が着付けをしてくださったり、歴史を感じながら、先輩方と一緒にお仕事をさせていただきました。セットも時代劇ならではで、今ではもうないようなものがたくさん作られています。セットや着物、かつらだったり、そこに行くと急に戦国時代にワープしたような感覚にさせてもらえるようなところが、私が時代劇を大好きだなと思う部分です」と、時代劇について、そして京都の撮影所についての想いを語った。
現地メディアからの質疑応答に入り、世界遺産の仁和寺をはじめ、京都にある多くの国宝や重要文化財での撮影の感想を聞かれると、綾瀬は「なかなか普段入れない場所で撮影させていただいたのですが、メイクをしてお着物を着た状態で足を踏み入れると、グッとしまった空気感のなかで、実際に生きていた人生の大先輩を演じさせてもらうことへの緊張感を良い意味で味わえる貴重な経験でした」とコメント。さらに木村は「その時間をずっと過ごしてきたもの自体に勝る説得力はないですし、その当時から続いている歴史をもった京都の重要文化財や国宝を歩かせていただくことによって、フィクションの現場にノンフィクションのエッセンスを与えてもらえたなと思います」と、京都の様々な国宝や重要文化財での撮影が、さらに作品に深みを与えたことを明かした。
また、本作で“魔王”という異名を持つ織田信長と、“帰蝶”とよばれる濃姫を演じたことにちなみ、お互いの呼び名を聞かれると、咄嗟に綾瀬が「レジェタク」と答え、会場中がどっと温かい笑いに包まれる場面もあった。
そしてその後、劇場で作品を観終えたばかりの観客へ、サプライズ登場をした3人。作品への感動と、サプライズへの驚きで会場中から割れんばかりの拍手が舞い上がるなか、登場すると、木村は「ようやくこの劇場で皆さんに手渡しすることができてうれしく思っています」、綾瀬は「ひと足先に皆さんに観ていただけてうれしいです。ありがとうございます。会場があったかいですね…熱い。熱気を感じます。何か皆さまの心に届くものがあったらうれしいなと思います」と、公開を今週に迎えた今の想いを語った。「ここ京都を中心に撮影をし、半年ぐらいかけて作り上げました。我々の目的は戦国時代を駆け抜けた信長と濃姫の生き方を、皆さんに届けることでした」と、京都での舞台挨拶への想いを感慨深げに話した。
そして舞台挨拶の中盤では、京都ならではのハプニングが。木村から「皆さんにぜひご紹介したいので、時間を頂いてよろしいですか?」と切り出すと、「現場で共に作業をしてくださっていた『レジェンド&バタフライ』の軍勢が客席に紛れ込んでいたので、皆さんにもぜひご紹介させていただいて、作品を観てくださった皆さんからスタッフに、今一度拍手を頂けたらなと思います」と、客席にいる作品のスタッフを見つけ、急遽観客への紹介を始めた木村。
「装飾の極並さんと、嶋さんです。このおふたりが僕に甲冑を着せてくださり、すべての美術部が作り上げたセットに飾り付けをしていただいている方です。本当にありがとうございました。続いて、この作品の闇に光を当ててくださいました、照明部のチーフの永田さん。そして、濃姫が敦盛を披露するシーンの所作をはじめ、劇中の登場人物の動きを統括してくださった所作指導の峰さんです。そして監督の指示を現場に伝えてくださった、助監督の柏木さん」と、次々とスタッフを紹介し始めると、綾瀬と監督も久しぶりに戦友に会えた喜びを噛みしめるように優しい笑顔をみせ、また紹介されたスタッフも照れながらもうれしそうに挨拶。会場内には大きな拍手が沸き上がり、温かい空気に包まれた。
続けて木村は、「他にも本当にたくさん、紹介したいスタッフがいるのですが、僕らはこうやって現場でひとつになって作り上げた映画です」と、誇らしくコメント。そして最後に、綾瀬は「少しでも皆さんの心を動かす何かが届いていたらうれしいです」、木村は「たくさんのスタッフに支えられて、共演者と一緒に監督のもと作り上げた作品です。公開日をもって皆さんのものになります」との強い想いを伝え、イベントは終了した。
1月21日から23日までの3日間、名古屋・岐阜・福岡・京都でのサプライズを、すべて無事大成功を納め、全国各地に笑顔と“レジェバタ旋風”を巻き起こした木村たち。映画『レジェンド&バタフライ』は1月27日に公開される。
映画情報
『レジェンド&バタフライ』
2023年1月27日(金)全国公開
配給:東映
(C)2023「THE LEGEND & BUTTERFLY」製作委員会
映画『レジェンド&バタフライ』公式サイト
http://legend-butterfly.com/