■完全オリジナルラブストーリー『ちょっと思い出しただけ』公開決定。「松居大悟×池松壮亮×クリープハイプという私にとってかなり熱いゴールデンタッグの作品」(伊藤沙莉)
映画『バイプレイヤーズ〜もしも100人の名脇役が映画をつくったら〜』や『くれなずめ』と2021年も注目作が続いている松居大悟監督が、主演に池松壮亮と伊藤沙莉を迎えたラブストーリー『ちょっと思い出しただけ』を完全オリジナルで映画化することが決定。2022年早春に公開される予定だ。
本作は、クリープハイプの尾崎世界観が自身のオールタイムベストに挙げるジム・ジャームッシュの名作映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』に着想を得た新曲「ナイトオンザプラネット」を受けて、松居大悟監督が書き上げた初の完全オリジナルラブストーリー。怪我でダンサーの道を諦めた照生(池松壮亮)とタクシードライバーの葉(伊藤沙莉)を中心に、関わる登場人物たちとの会話を通じて、都会の夜に無数に輝く人生たちの機微を繊細かつユーモラスに映し出すちょっぴりビターな恋愛物語だ。
恋人と過ごす夜に感じる“世界に今、私たちだけ”というあの感覚。映画『くれなずめ』で日が暮れていくあの誰もが輝く時間を切り取って描いた松居監督が、今作では誰しも孤独と不安を感じたことのある夜に少しだけ無敵になれる一瞬の永遠を切なく映し出し、やがて夜が明けて再び世界が動き出す直前の澄んだ空気を見事に表現している。
■松居大悟監督 コメント
誰にも見つからないように、誰にも気づかれないように、離れてしまった手と手を無理やり引き合わせて、それを運命だとか必然だとか、都合のいい単語で括って知らないふりをしてる。単に時間が経っただけなのに、時間が関係性を引き離すなんて思い込んでるのは自分のエゴで。構ってほしかっただけなのかもなぁ。前より思い出す機会が増えたのは、年齢なのか、時代なのか、思い出そのものが大きすぎるのか。オリジナルで、初めてのラブストーリーです。尾崎くんがきっとバンド人生を賭けて紡いだ曲を聴きながら、コロナ禍でうんうん悩んだ物語は、小さくて眩しいあの日を思い出す映画になりそうです。盟友の池松君と、鮮やかな伊藤沙莉さんと、素敵な役者スタッフたちと作りました。
きっと花束みたいとかいろいろ言われるんだろうな。言われるよもう。言われる前に言うよ。でも当たってるしなぁ。そんな迷いにこの先何度も包まれる気がするけど、それ以上に、かけがえのない優しい想いに包まれる人に届いたらいいなと思います。
愛がすべてなんかじゃないけど、愛がすべてで。愛ってなんだよ。愛がなんだだよ。また別の映画のタイトルを言ってしまった。『ちょっと思い出しただけ』です、俺はまだ本気出してないだけ、みたいとか言うなよ。俺は本気出したよ。マスクの向こうでニコニコさせられますように。
楽しみにしてくれたら嬉しいです。■池松壮亮 コメント
決定的に戻れないあの頃、コロナ以前からの6年間を描いたラブストーリーです。あの頃を成仏する映画や、あの頃を慈しむ映画は時代の変わり目にはたくさん作られるものですが、今と過去を同時にすくいとろうというこの作品の心意気にとても共感しました。
思い出せないことと、忘れられないこととが、人生そのものをかたどっているように思います。過去にしがみつくではなく、過去をなかったことにするではなく、すべての地続きに今があると信じています。あらゆる人の人生の過去が、その人の人生にあったことを感謝できますように。過去と今が、なかったことになりませんように。昔の気持ちを思い出して、いろいろあったけど今はもう大丈夫。でも、ちょっと思い出しただけ。そんな私たち自身についての映画になってくれることを願っています。■伊藤沙莉 コメント
松居大悟×池松壮亮×クリープハイプという私にとってかなり熱いゴールデンタッグの作品に携われることが決まってからインまで、はやる気持ちでいっぱいでした。
綺麗事を言うつもりなんてさらさらないし、ポジティブ、ネガティブな出来事をすべて肯定するべきなんてまったく思いませんが、私は確かに過去に存在したそれがあっての今なんじゃないかな、と常々思っています。
そういう過ぎた思い出や記憶を、ちょっと思い出しただけな時間もまた、悪くない一瞬だと思います。
ああ、あったなこんなとき。とか
ああ、あの人元気かな。とか
そんな悪くない一瞬を、ふたりの時間を通してふと感じていただけたらいいなぁと思います。
そしてやはり音楽の力ってすごいと思います。
私は音楽に常に支えられていますし、それがあるだけでそのシーンや作品の深みが増したり彩が増します。
そんな音楽の力も感じていただけるといいなと思います。
映画情報
『ちょっと思い出しただけ』
2022年早春全国公開
監督・脚本:松居大悟
出演:池松壮亮、伊藤沙莉
主題歌:クリープハイプ「ナイトオンザプラネット」(ユニバーサル シグマ)
配給:東京テアトル
【あらすじ】
怪我でダンサーの道を諦めた照生(てるお)とタクシードライバーの彼女・葉(よう)。
めまぐるしく変わっていく東京の中心で流れる、何気ない7月26日。
特別な日だったり、そうではなかったり…でも決して同じ日は来ない。
世界がコロナ以前に戻れないように、二度と戻れない愛しい日々を、
“ちょっと思い出しただけ”。
(C)2022『ちょっと思いだしただけ』製作委員会
『ちょっと思い出しただけ』公式サイト
choiomo.com