■上原ひろみ、オリジナル曲「BLUE GIANT」も書き下ろし。「夢中で五線紙に書き留めたのを覚えています」
2013年に石塚真一が『ビッグコミック』(小学館)で連載を開始した漫画『BLUE GIANT』(シリーズ累計:900万部超)。その圧倒的表現力は多くの読者を魅了し、現実のジャズシーンにも影響を与えている。その『BLUE GIANT』が、「最大の音量、最高の音質で、本物のジャズを届けたい」というスタッフの想いから、ついに劇場映画化。2月17日に全国公開となる。
劇中の音楽は世界的ピアニストの上原ひろみが担当。公開済みの予告編で聴ける本格的なジャズサウンドがすでに話題となっている本作のオリジナルサウンドトラックが、映画公開当日の2月17日に発売されることが決定した。
“音が聞こえてくる漫画”として高く評価されてきた『BLUE GIANT』だが、上原ひろみは原作の石塚真一とかねてから親交があり、原作に登場する主人公・宮本大たちが結成するトリオ“JASS”のオリジナル曲を、映画化が決まる前からプライベートで作曲していたという。今回、上原は“JASS”のオリジナル楽曲「FIRST NOTE」、「N.E.W.」、「WE WILL」の3曲だけでなく、劇伴音楽をほぼ全曲書き下ろし、演奏及びサウンドプロデュースを務めている。
世界一のジャズプレーヤーを目指す宮本大のサックスを演奏するのは、国内外の有力奏者を対象にしたオーディションで満場一致で選ばれた馬場智章。仙台出身の大とは高校で同級生だった玉田俊二のドラム演奏は、millennium paradeのメンバーとしても活躍する石若駿が上原ひろみのラブコールにより参加。そして、大が東京で出会うピアニスト・沢辺雪祈の演奏は上原ひろみが担当している。
劇伴音楽やバンド演奏には、「上原ひろみ ザ・ピアノ・クインテット」のメンバーを中心とするストリングス・セクション(指揮:挾間美帆)や、上原ひろみの呼びかけにより集まったジャズミュージシャンなど、クラシック~ジャズ界のトップクラス30名以上が参加し制作された。
さらに、エンドロール曲用に、上原ひろみは作品と同名のオリジナル曲「BLUE GIANT」も書き下ろした。これは、“JASS”のレコーディング中に浮かんだイメージをもとに作曲されたナンバーで、馬場智章、石若駿とのトリオで演奏され、作品を締めくくるに相応しい感動的な仕上がりとなっている。
この曲に関して上原は、「この映画のレコーディングをしていた時、急にこのメロディーが頭の中に降りてきて、夢中で五線紙に書き留めたのを覚えています。『BLUE GIANT』という作品にインスパイアされ、スタジオにいたその日に出来上がった曲です。その環境下でできた曲なので、この曲を『BLUE GIANT』と呼ぶことにしました」とコメントしている。
サウンドトラックは全29曲収録の充実の内容。映画鑑賞後はもちろん、ひとつの音楽アルバムとしても十分に楽しめる作品となっている。
映画情報
『BLUE GIANT』
2023年2月17日(金)全国公開
原作:石塚真一『BLUE GIANT』(小学館『ビッグコミック』連載)
監督:立川譲
脚本:NUMBER 8
音楽:上原ひろみ
演奏:サックス 馬場智章 ピアノ 上原ひろみ ドラム 石若駿
アニメーション制作:NUT
製作:映画「BLUE GIANT」製作委員会
配給:東宝映像事業部
(C)2023 映画「BLUE GIANT」製作委員会 / (c)2013 石塚真一/小学館
【ストーリー】
「オレは世界一のジャズプレーヤーになる。」
ジャズに魅了され、テナーサックスを始めた仙台の高校生・宮本大(ミヤモトダイ)。
雨の日も風の日も、毎日たったひとりで何年も、河原でテナーサックスを吹き続けてきた。
卒業を機にジャズのため、上京。高校の同級生・玉田俊二(タマダシュンジ)のアパートに転がり込んだ大は、ある日訪れたライブハウスで同世代の凄腕ピアニスト・沢辺雪祈(サワベユキノリ)と出会う。
「組もう。」大は雪祈をバンドに誘う。はじめは本気で取り合わない雪祈だったが、聴く者を圧倒する大のサックスに胸を打たれ、ふたりはバンドを組むことに。そこへ大の熱さに感化されドラムを始めた玉田が加わり、三人は“JASS”を結成する。
楽譜も読めず、ジャズの知識もなかったが、ひたすらに、全力で吹いてきた大。幼い頃からジャズにすべてを捧げてきた雪祈。初心者の玉田。
トリオの目標は、日本最高のジャズクラブに出演し、日本のジャズシーンを変えること。
不可能と思われる目標に、必死に真摯に、激しく挑む――。
映画公式サイト
bluegiant-movie.jp
上原ひろみ OFFICIAL SITE
https://www.hiromiuehara.com