■「大きな壁のあった2022年でしたが、もっと感謝を伝えたいと思えた1年でもありました」(大原櫻子)
大原櫻子がニューアルバムを引っ提げた東名阪ライブハウスツアーを完走した。
デビュー直後の1stツアー以来となるライブハウスツアーは、直前発売にも拘らずチケットは即完し、全公演で約2000人を動員したプレミアムなツアーとなった。本稿では12月30日に新宿BLAZEで開催されたファイナル公演のオフィシャルレポートを掲載する。
ファイナル公演も他会場同様に高揚感を煽るSEからスタート。この日は一部をTikTokライブ配信していたため、会場のみならず視聴者も含めSEの高鳴るリズムに期待感を高めて行く中、本人が登場し1曲目がスタート。
1曲目は3ヵ月連続配信企画の10月に配信した曲で、ニューアルバムにも収録のラブソング「愛のせい」。情感たっぷりに歌う愛の歌で惹きつける意表を突くスタートに観客も釘付けになる。2曲目は「My Way」。パワー溢れるナンバーでガラッと会場の空気が変わり、観客も手を振り大きく盛り上がる。久々のバンドスタイルでの披露でファンも喜んだのではないだろうか。3曲目「透ケルトン」に突入し、アッパーなナンバーに益々会場は手を振り盛り上がる。エレキギターを弾く激しいアクションでさらに盛り上がって行く。
「ようこそ“ライブハウスでFANFARE!!”へ! 今回のツアーは声が出せないんですけど、みなさんのエネルギーしっかり伝わってます! この年の瀬にお越しいただき本当にありがとうございます! 感染対策しっかりで進めていければと思います! 今回のツアーはニューアルバム『FANAFRE』をいち早くお届けしたいという想いがあり、急遽でしたがスタッフさんが叶えてくれました! 2022年の最後、思いっきり楽しんで行きたいと思います。そして、今日はTikTok LIVEも行ってますが画面越しの皆さんもよろしくお願いします」
MC後の4曲目は「ポッピンラブ!」。キャッチーな歌とメロディーと跳ねるリズムが、グルーヴィーなバンドサウンドで再現され、気持ちの良いテンションのムードに包まれる。続く5曲目は5月リリースのシングルのカップリングにも収録されていた「笑顔の種」。明るいムードで気持ちよく歌い上げる歌唱と笑顔が観客の楽しむ雰囲気と相まってさらに良い空間を作りだす。6曲目はしっとりとしたピアノの前奏がグッと聴かせる雰囲気を作りだし、始まったイントロは11月に配信リリースもされた「初恋」。伸びやかな歌声とタイトなバンドサウンドでじっくり聴かせる。初恋の様な切ない恋心を歌ったナンバーで、大原櫻子の歌唱と表現力も素晴らしく中盤のクライマックとも言えた。7曲目は3ヵ月連続配信企画の第一弾でもあった「Door」。新境地とも言えるラブソングで難しい表現を激しい感情を込めてバンドサウンドの中で歌い上げる様に成長と力強さを感じる瞬間だった。
MCに移ると最初はTikTokライブ配信視聴者に向けて挨拶。ただ、ここでライブ配信は終了ということで、「今年連続配信企画をやらせていただきましたが。来年また同じ様な時期に皆さんと楽しい事あるかも? と匂わせです(笑)」と予告して配信視聴者へ「バイバイ」。その後はバンドメンバーの紹介。草刈浩司(Gu)、前田逸平(Ba)、小名川高弘(Gu/Key/manipulator)とファンにも同じみのメンバーに、今回急遽の参加となった山本まき(Dr)との和気あいあいと楽しいトークをたっぷり披露。
曲に移って8曲目はワンちゃん目線のラブソング「寄り道」。ワンちゃん目線と聞くと異色に聞こえるが、曲自体はまるで子守唄の様な暖かさを持ったナンバーで、ここではファンへの愛情がこもったかの様なパフォーマンスになったのではないだろうか。9曲目は「ふわふわ」。「サビの部分で振付を作ったので一緒に踊ってみてください」との掛け声で、可愛らしいパフォーマンスと、途中バンドメンバーがドリンク一気飲みや年越しそばを食べるなどの楽しい演出もあり、キュートな雰囲気に包まれた会場となった。曲が終わるかと思いきや各会場で行ってきた「ここからはプレゼントコーナー! 本日は忘年会の感じにしたくて忘年会グッズをプレゼントしたいと思います! プレゼントは乾杯! グッズ。私の手作り乾杯グラスです」とお楽しみ抽選会の時間に突入。大阪と名古屋ではクリスマスグッズをプレゼントして来たとのこと。抽選会が終わってから「ふわふわ」の歌唱が終わるという演出だった。
10曲目はミドルテンポの「だってこのままじゃ」で観客も気持ちよく体を揺らして楽しみ、その後の11曲目は前アルバムに収録されたアップテンポなナンバー「Amazing!」で、ファンも一斉にペンライトを大きく振って少しロックテイストが加わったバンドサウンドとパフォーマンスに盛り上がっていく。「まだまだ行けますか! チェリーブロッサム!」の掛け声とともに始まった12曲目は1stアルバムに収録の「Happy Days」。初期のライブの盛り上げナンバーで、こちらも久々の披露でファンも一緒に手を振りハッピーな会場が作り上げられていった。
「とても充実した1年でした。皆さんのご声援のおかげです! もうすぐ10周年を迎えますが、今年もいろいろある中、皆さんに励ましのコメントや温かい手紙をいただいたりもしました。歌の力は気持ちの深さを伝えるものだと思い1曲1曲を大事に届けてきました。ただ皆さんの手紙を読んだ時に、まだまだ私は気持ちの伝え方がこの手紙たちに負けてるな、言葉にこんなに励まされるんだと気づかされ、改めて歌を届ける意味も感じさせられ、1曲1曲大事に歌っていこうと決めました。大きな壁のあった2022年でしたが、もっと感謝を伝えたいと思えた1年でもありました。いつも支えてくださってありがとうございます。2023年もっともっと深い絆でみんなと結ばれる様に向き合って行ければと思います。最後の曲、声は出せないと思いますが、心の中で一緒に歌ってくれたらうれしいです。皆さんにとって来年もっともっと素敵な一年になりますように」
感動的なMC後の本編ラストナンバーはニューアルバムのタイトルナンバー「Fanfare」。2023年以降のますます充実するであろう活動を予感させる高らかな宣言かつファンと共に歩んでいく意志を表示した圧巻のラストナンバーとなった。
あっという間でボリュームあるライブだったが、最後にアンコールにも登場。これまでの大阪、名古屋公演ではアカペラで披露していたデビューナンバー「明日も」を東京公演はファイナルという事もあり、バンド編成で本人もギターを持ち、会場との一体となった雰囲気で2023年へのさらなる期待を持たせつつファイナルを迎えた。
PHOTO BY タケシタトモヒロ
【セットリスト】
1愛のせい
2 My Way
3透ケルトン
4ポッピンラブ!
5笑顔の種
6初恋
7 Door
8寄り道
9ふわふわ
~お楽しみコーナー~
10だってこのままじゃ
11 Amazing!
12 Happy Days
13 Fanfare
EN 明日も
リリース情報
2022.12.07 ON SALE
ALBUM『FANFARE』
大原櫻子 OFFICIAL TikTok
https://www.tiktok.com/@official_sakurako
大原櫻子 OFFICIAL SITE
https://oharasakurako.net/