“愛を叫ぶ”をグループコンセプトに、高いボーカル力とパフォーマンスで活躍する3人組ガールズグループ・iScream(アイスクリーム)の初有観客ワンマンライブ開催までの日々を交換日記で綴ってもらうことに。
初めて自分たちの手で築いていくライブ。何もかもが初めてながらも“一緒に楽しみたい”“最高のステージを届けたい”と、3人が気持ちをひとつに取り組んだ裏側を知ってほしい。
また、コロナ禍もあり、なかなか思うようなライブ活動をできなかった彼女たちにとって、ようやく迎えることができた日。ステージからどんな景色を見たのか、そして何を感じたのか? さらにライブを経験したからこそ芽生えた、あらたな想いについても語ってもらっている。
■交換日記で知る、メンバーの考えや素直な思い
──iScreamがどんなグループなのかを知ってもらうべく、初の有観客ワンマンライブ『i2022』に向けた日々のなかで皆さんには交換日記を書いてもらいました。今回は、その日記を見ながら、話を進めていきますが…そもそも交換日記を書いたことはあります?
YUNA:寮で練習していた頃、“iScreamノート”を作って、その日に学んだことをたまに書いてました。でも、交換という形ではなかったですね。
RUI:「今月はこうだったね」「来月はこんなことしよう」とか、iScreamとして成長していくための日誌に近い内容でした。
──では、早速日記の内容について。8月5日、YUNAさんが「今日はオフの日。色々と感じていることを歌詞にしてみたいと思ったりしている」と綴っています。
YUNA:この日までに学んだことが結構多くて、そのどれもが新鮮なもので。他にもワンマンのリハーサルやリリースイベント、自分たちにとって刺激的な日々が続いたんですね。
で、そんななかでの久しぶりのオフで、落ち着いて物事を整理することができたのですが…結局iScreamのことばっかり考えていて(笑)。改めて、自分は歌ったり、踊ったりするのが好きで、iScreamを大事に思ってるんだなと実感しました。
実際にまだ歌詞は書いていませんが、こういった自分が思ったことを歌詞にすることが多いので、いつかこの気持もちゃんと歌詞にしたいですね。
──HINATAさんは8月6日に「もっともっと体におとしこめる気がするの…」と書いています。この時の心境を改めて教えてもらえますか。
HINATA:『i2022』のセットリストがかたまってきて、一応基盤はできたものの、ライブで披露するにはまだ早い感じがしたんです。リハで“iScreamならもっとできる!”って感じたので。
自分たちのカラーをより鮮明に打ち出せる構成やパフォーマンス、直接ファンの皆さんに私たちの思いを届けることができる場所だからこそ、もっとこういうことができるのでは? と、より『i2022』を良いライブにしたいって気持ちが高まったんです。
──その気持ちはRUIさん、YUNAさんも?
RUI:はい。HINATAの日記を読んで、そうだなと思いました。ただ、最初は何もかも初めての経験だったので、(『i2022』実施に対して)「大丈夫かな?」という不安もありました。
例えば、ライブまでのスケジュールや流れの作り方、ライブの構成そのものもそうですし、細かいことで言うとこのセトリでそもそも良いの? この立ち位置で良いの? とか。
わからないことだらけからくる不安はたくさんありましたが、それを一つひとつ3人で解決することで、どんどん手ごたえを感じられました。HINATAの「3人の力は無限大」ってまさにそうだなって。
YUNA:私も(HINATAの日記に)共感して、悔いが残らないように、余裕を持ってワンマンの舞台に上がりたかったんです。お客さんが楽しめることを第一に考えていたので、それは自分たちに余裕がないとできないことだと思ったので。リハが始まると、イメージしたこととは違う案も出てきたんです。
──というのは?
YUNA:例えば、ライブの1曲目に披露した「So Bright」の冒頭について。
──アカペラ始まりのパートのことですか?
YUNA:はい。アカペラ始まりは同じなんですけど、私たちのアイデアではその後に曲自体を一旦消して、セリフみたいに言葉を伝えるパートを作ろうと考えていました。(ファンの方々が)声を出せないぶん、ライブの世界に入り込みやすいように、わかりやすい“引っかかり”が欲しくて。
──なるほど。何が起きるんだ!? って注目は高まりますね。
YUNA:はい、そういうイメージでこのアイデアを考えていましたが、最終的にはファンの皆さんの高ぶりを私たちと一緒に開放していくことが、最高の空間・時間を共有できるのでは? という話になり、アカペラの尺を短くして曲に入ることにしました。初めての有観客ワンマンライブ、いちばんは笑顔で楽しく過ごしたかったので。
──小さな改善点があったのですね。「So Bright」のアカペラ始まりは本当に素晴らしかったですよ。
HINATA:ありがとうございます! 歓声を出せないなかだったので、皆さんの声を直接聞くことはできませんでしたが、ライブ後のSNSでアカペラ始まりを褒めてくださる方がたくさんいたので、うれしかったです。
──8月8日、RUIさんが「細かい振りの角度やニュアンス合わせ」と書き記しています。
RUI:一つひとつの完成度が合わさって、ライブのパワーや全体の完成度がアップすると思うんです。「Sugar Bomb」は3年前からやっている曲ですけど、もう一度角度を合わせたんです。あと、「Pendulum」もそうですね。1年前のオンラインでもやった曲ですけど、サビの振り付けを皆さんと一緒にできるように工夫しようと。
▼iScream “Sugar Bomb” (Performance Video)
▼iScream “Pendulum” (Performance Video)
──8月9日はYUNAさんが「歌とダンスで皆さんを笑顔にしたい」と書いています。
YUNA:『CL 2nd Anniversary CL25 ~Dream For All~』のステージがあり、私たちのことを知らない方も多かったですし、初めて観てくださる方にも届くように歌おうと思ったんです。自分たちがステージでいちばん感じたのは、皆さんが笑顔になってくれることが何よりもうれしいことだなと。この経験をワンマンに活かしたら、もっと素敵なワンマンを作れるんじゃないかと思いました。
──8月11日、千葉のリリイベで「今日ファンになりました」という言葉をもらい、とても嬉しかったと記していますね。
HINATA:私たちのリリイベはショッピングモールでやらせていただくことが多くて、偶然通りかかった方が私たちのステージをきっかけに「今日ファンになりました!」と言ってくれたことが印象的だったんです。自分たちの歌が届いたんだなと思う瞬間でもあるので。そういう形でファンが増えて、iScreamの輪が広がってほしいですね。
──8月14日はRUIさんが新宿のリリイベで、ワンマンに向けて「緊張してきた」と胸の内を明かしています。
RUI:ああー! そうですね。そのリリイベはワンマンに向かうラストの日だったんです。次に皆さんと会う時は、ワンマンのステージだなと思ったら…緊張してきてしまって(笑)。私は本番直前にソワソワするタイプですが、今回は珍しく前もって緊張し始めたんです。
──YUNAさん、HINATAさんは前もって緊張するタイプですか?
YUNA:そうですね。イメトレが鮮明にできるようになると、急に緊張するんですよ。ただ、当日はやってやろう! って肝が据わるタイプなんです。緊張よりも集中する感じですね。
HINATA:私はあんまり緊張しないほうで、楽しい気持ちが勝つんです。『i2022』に関しては、たくさん練習して自信もついてきましたし、どんな反応をくれるのか、ワクワクしてましたね。あとはやるだけだなと。
■『i2022』を経た、RUI、YUNA、HINATAが考える“愛”
──そして、8月17日ライブ当日。本日記では、『i2022』を終えた感想と未来への思いを書いてもらいました。「家族に今の姿をみてもらえたこと」とありますが、会場にはご家族もいらしていたのですか?
YUNA:お母さん、お婆ちゃん、ママのお姉さんが観に来てくれて、他の家族は配信で観てくれました。ライブ後、お婆ちゃんから「私が元気をもらえた」と言ってもらえ、ライブ中にお母さんが泣いている姿が目に入り…ちゃんと身近な人の心も響かせることができたんだなと思ったら、少しは親孝行できたんじゃないかなって。
──「もっとこれからへの想いが強くなったLIVEになった」というのは?
YUNA:本公演のチケットが抽選で、落選した方もいたため、これからもっとたくさんの方に想いを届けるためにも大きな会場でできるように成長していきたいなと。iScreamの輪が広がれば、皆さんを幸せにできると思っているので。
──RUIさんは「温かすぎるファンの皆さん」と書いていますね。
RUI:「So Bright」「Diamond」と初めてパフォーマンスした楽曲も多かったので、ファンの皆さんの反応が読めない部分もあったんです。でも、実際はあの日のライブで本当に皆さんとひとつになれましたし…それはファンの方の大きなクラップや歓声を出さずともリアクションや目線で繋がってくれた優しさのおかげでした。
──「次はライブツアー。絶対叶えよう!」と未来の展望へ続けていますね。
RUI:まだ行けていない土地もあるので、もっと頑張って、iScreamの力が強くなれば、全国ツアーもできると思うので、これからも一つひとつのステージを大事にしたいですね。
──HINATAさんは「何だか感無量」と書いていて、”何だか”のフレーズがとても気になりました。
HINATA:言葉で表すのが難しいのですが、ずっとやりたかったワンマンを叶えて、ファンの皆さんが涙を流してくれたり…私たちの歌やパフォーマンスで元気になってくれたんだなと実感できたんです。ずっと人の心を動かすパワーを持ったアーティストに憧れてきた自分が、RUI・YUNAという最高の仲間と一緒にiScreamで憧れを形にできているのだと感じられたライブだったんです。コロナ禍でなかなかファンの皆さんと交流できない日々が続いたので、一緒にライブを作り上げることは素敵だなとも実感しましたし。
──「2人のダンスと歌の上手さにはまいど感動してます」と書いてますが、それもあのライブで感じたことですか?
HINATA:そうですね(照)。3人でiScreamだし、ひとりでも欠けたら何も伝えられないと思うので。自分も隣で歌って踊っているふたりに感動していますし、ふたりの存在を感じるからこそ、自分のパフォーマンスも映えるのかなと思います。
──RUIさんはライブのMCで「目に見えない愛をどう届けるのか」とおっしゃっていましたが。
RUI:バラードは恋愛の歌詞が多く、“好き”“あなた”と対象がわかりやすく情景も浮かびやすいので表現もしやすいのですが、私たちはポップスや、ダンスで魅せる曲もあるので、そういう楽曲の場合、愛を叫ぶためにはどうすればいいのかなと。それを考えた結果、ポップな曲で人を元気にさせたり、ダンスで魅せる曲でも励ますことができたら、それも私たちからの愛になると思ったんですね。
HINATA:私は直接会えないファンの皆さんに愛を伝えるためにはどうすればいいかを考えました。会場だけはなく、配信で観てくれている方もいたので、カメラへのアプローチも意識して、会場にいない方とも繋がるように「私たちは一緒ですよ!」という気持ちを届けました。
──iScreamは“愛を叫ぶ”をテーマに掲げたグループです。今回の有観客ワンマンを終えて、そのテーマの解釈に変化は出てきましたか?
YUNA:愛といっても、いろんな愛があり、大きなテーマだからこそ一生懸命伝えたいっていう思いと、愛を叫ぶには若いのでは? と、人生経験の部分から悩むこともありました。ただ、有観客ワンマンライブを経た今、自分たちが感じていることしか伝えられないけど、それでいいんだなと踏ん切りがついたんです。18歳の私たちだからこそ伝えられること、寄り添えることは必ずあって、皆さんと一緒にライブを作り上げることもひとつの愛なんだなとも学べた一日だったので。だから、背伸びせずに今感じる思いや感覚を大切に、愛を叫んでいきたいです。
INTERVIEW & TEXT BY 荒金良介
■iScream 交換日記全文
8/1(月)RUI
8月START~!!!
今日が初回日記。
これからどんなことを書いていくのかな…
◎サマステ前日◎
私たち3人に“今”できる全力のパフォーマンスと歌を届けよう
ワンマンまで、あと16日♡
8/5(金)YUNA
2日はサマステだった!!
沢山の方と皆さんと一緒に音楽を楽しめてたのが最高に嬉しかった…
今日はオフの日。
色々感じていることを歌詞にしてみたいと思ったりしている。
ワンマンまであと13日
8/6(土)HINATA
今日は久しぶりのLIVEリハ!!
だんだん形になってきた。
でも、もっともっと体におとしこめる気がするの…
3人の力は無限大♡
最強のガールズパワーを…
ワンマンライブでまであと『12日』
ドキドキ ワクワク
8/8(月)RUI
今日のワンマンRHでは、細かい振りの角度やニュアンス合わせ。
あと○日!! ってSNSでライブを楽しみにして下さってる方が沢山いて、より励みになってます
そして、ユナ・ヒナタ!!
いつもありがとう!! 本当に!!
ワンマンライブまであと10日!!
8/9(火)YUNA
今日はCL25という企画の中のOPENING LIVEに出演させてもらった!
ファンの皆さんにも、初めてiScreamを見て下さった皆さんにも大きな拍手をもらえてすごくすごくすごく嬉しかったんだ。
やっぱり、歌とダンスで皆さんを笑顔にしたい。そう強く思った日。
ワンマンライブまであと8日
8/11(木)HINATA
今日は千葉にて久しぶりのリリイベ!!
私たちの声を聴いて立ち止まって下さる方が沢山いてとってもうれしかった♡
一番印象に残っている言葉は『今日ファンになりました』
もっと沢山の人に広げたいな…
ワンマンライブまであと6日
8/14(日)RUI
今日は新宿でリリイベ!! ワンマン前LASTの皆さんにお会いできるイベントでした!
次、お会いするときは、ワンマンの1曲目か~。緊張してきました。みなさんの笑顔をみられるように!!!
明日のり派は、追いこむぞー!
まだいける!!
ワンマンまであと3日!!
8/15(月)YUNA
LIVEの通しをして、感覚をつかむことのできた日。
3人で考えて行動してLIVEを作り上げて。凄くありがたい環境だなと思った。そしてRUIとHINATAと一緒にやってて本当に楽しい。
ファンの方もカウントダウンやグッズなど、楽しみにして下さっていて嬉しいな…
明日はラストRH! 気合い入れるぞ!!
ワンマンまであと2日
8/16(火)HINATA
今日はLIVE前日…最後のリハーサルでした。
不安は…ない!!! あとは楽しむだけ。
3人で届ける「愛」は、きっとどこまでも遠くまで届けられるはず。
ワンマンライブまであと1日…
■ワンマン後の思い、そして未来の自分たちへ
8/17(水)RUI
ワンマンライブ『i2022』無事終了!!
温かすぎるほどのファンの皆さん、そしてスタッフの皆さんと共に、今日しか作れない思い出を作れたことに、本当に感謝です。
YUNA、HINATA、そして私へ!
次はライブツアー。絶対叶えよう! 一歩ずつ一歩ずつ、その時伝えられる最大限の愛と感謝を込めていけば、私たちは絶対大丈夫。
iScreamが大好きです
8/17(水)YUNA
無事にワンマンを終えることができた!!
ファンの皆さんの笑顔が見れたこと、メンバーと一緒に作りあげたステージ、家族に今の姿をみてもらえたこと。心から嬉しくて楽しくて、もっとこれからへの想いが強くなったLIVEになった。
感謝でいっぱいです。
RUI、HINATA、自分へ
これからは自分たちが作っていくもので可能性は無限大!! 周りの方の力とファンの皆さんの力をお借りしながら、3人しかできないこと、沢山実現させていこうね。“うちららしく”ね♡
8/17(水)HINATA
初ワンマンが無事に終わりました。何だか感無量。
iScream、スタッフさん、ファンのみんな全員が一つになった感じ。改めて人と環境に恵まれているな。また1つ私たちは成長できました。
〈RUI、YUNAへ〉
2人がいなかったら、何も出来なかったと思います。近くで見ていても2人のダンスと歌の上手さにはまいど感動してます。これからもずっと一緒にいたいと心から思っています。大好きです♡
■楽曲リンク
2022.11.23 ON SALE
ALBUM『i -Special Edition-』
▼iScream “ホワイト・ラブ” (Music Video)
ライブ情報
『i -Special Edition-』リリース記念ライブ
iScream Live “i2023”
[2023年]
01/21(土)愛知・名古屋CLUB QUSTTRO
01/28(土)大阪・JANUS
02/25(土)東京・duo MUSIC EXCHANGE
プロフィール
アイスクリーム/RUI、YUNA、HINATAからなる実力派ユニット。2019年に結成。三位一体のパフォーマンスを武器に、次世代型ガールズユニットとして2021年本格始動。 2021年6月23日EP『Maybe…YES』でデビュー。
iScream OFFICIAL SITE
https://www.iscream-official.com/