北村匠海(Vo,Gu)、矢部昌暉(Cho,Gu)、橘柊生(DJ,Key)、泉大智(Dr)からなる4人組ロックバンド・DISH//がニューシングル「Replay」をリリースした。
DISH//は、今年7月に永野芽郁主演のTBS系 火曜ドラマ『ユニコーンに乗って』の主題歌「しわくちゃな雲を抱いて」を配信リリースし、8月には2年連続3回目となる夏の野外ライブを自身最大規模で開催。9月7日には、『再』に続く2枚目のコレクションアルバム『青』をリリースし、バンド結成10周年を記念したリテイクプロジェクト「再青」を完結させた。そして、フィジカルCDとしては、ロングセールスを続ける前作「沈丁花」以来、約1年ぶりとなる通算15枚目のシングル「Replay」は、第89回『NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)』中学校の部の課題曲として書き下ろしたロックバラードとなっている。10年前、バンド結成時にまだ中学生だった北村と矢部を含むメンバーが、10年後の今、現役中学生に伝えたい思いとは。
■今回のコニファーフォレストが、やっと見つけたひとつの居場所
──まず、富士急ハイランド・コニファーフォレストでの夏の野外ワンマンライブ『DISH// SUMMER AMUSEMENT ’22 -PLANET-』の感想から聞かせてください。
北村匠海(以下、北村):雨、降っちゃいましたね(苦笑)。あんなに悔しい気持ちがライブ中に沸き起こるのは久しぶりでした。ただ、それはあくまで主観的な話で、ライブ自体は奇跡みたいな瞬間がたくさんあって、めちゃめちゃいい日だったんですけど、やっぱり悔しかったですね。
──2年連続3回目の野外ライブでしたが、これまでの2回も雨でしたよね。今回、そんなに悔しかったのはどうしてですか?
北村:今回はもう絶対に晴れると信じて疑ってなかったんですよ。実際、晴れて始まって。“これだよな!野外って!!”と思ってたら、途中から雨が降ってきて。…山だから仕方ないんですけど、ステージ上に雨避けのテントが出てきたことで、僕らが用意してた映像やバンド全体を見てもらえないっていう瞬間が生まれてしまって。すごく力を入れていたので、そこは少し残念でしたね。
矢部昌暉(以下、矢部):雨が降ったり、テントが出てきたりしたけど、あえてポジティブに考えれば、神様が「まだまだいいようにはやらせねーぞ」って言ってんのかなと思いました。まだまだこれからだぞって試練を与えられてるのかなって。
橘柊生(以下、橘):僕はシンプルに楽しかったっすね。匠海と昌暉が1階、僕と大智が2階にいるっていう新しいセットで、映像にもこだわって、匠海がママチャリに乗って客席を周ったりとか、僕ららしい要素を含めながらも、最後はみんなで花火を見ることができて。考えていたこともちゃんとできたし、夏の思い出ができたって感じで楽しかったです。
泉大智(以下、泉):今回のコニファーはよりいっそうの思い入れがあって。ちゃんと一からみんなで話し合って、何度も会議を重ねて…すごい準備期間があったのに、2時間あっという間だったんですけど、めちゃくちゃ楽しかったです。
■これがDISH//だなって感じたり
──スペースシップに乗ってやってきたDISH//が、映像に登場していたかわいい宇宙人“エイミー”と一緒に「惑星間旅行」をするというコンセプトになってました。
北村:僕らはこれまで、いろんなところに行って、いろんな出来事と向き合って、いろんな発見があった中で、今回のコニファーフォレストが、やっと見つけたひとつの居場所なのかなっていう感じがして。あのエイミーみたいにいろんな惑星に行って、いろんな景色を見て、いろんな人と出逢って、いろんな別れを経験してて。なんだか、DISH//の生き方っぽいなって感じがしたんですよ。それでいて、笑えるエンタメも僕らが面白がってやれる。ライブの後にスタッフさんに、「昔、ハチャメチャにエンタメしてたDISH//が、ロックバンドとして戻ってきた感じがした」って言われて。アップグレードした今の僕たちが、ロックバンドとして、あの頃の空気みたいなのを作り出せてる。これがDISH//だなって感じたりしましたね。
──いろんな惑星に行きましたが、特に印象に残ってる曲や場面を挙げるとすると?
北村:僕は「しわくちゃな雲を抱いて」を歌ってるときかな。
橘:めちゃくちゃ良かった!シンプルに歌がすごく良いなと思いながら聴いてたよ。今までで一番の「しわくちゃな雲を抱いて」だったんじゃないかな。
北村:なんか、空がすごく面白かったんですよね。晴れ間もあれば、雨降りそうな雲もあれば、真っ白な雲もあって。そのときの空模様がすごく複雑で、その瞬間がすごく面白かったですね。ちょっと別世界のようでもあって、空を見ながら歌えて気持ち良かったです。
矢部:僕は「僕の太陽」を久々に歌えたのがうれしかったです。自分が作った曲を、夏の一大エンターテインメントライブの1曲として入れられたことがすごくうれしかったんですけど、演奏しながら、ちょっとだけ雨がぽつっときてたのを感じてて。“ああ~。僕の太陽なのに~”って思いながら演奏してました。
──5曲目から天気はあやしくなってたんですよね。柊生さんは?
橘:どれも良かったんだよな~。でも、やっぱり「音花火」かな。悔しさもありつつだけど。
北村:あのとき、ビッシャビシャだった(笑)。
■「音花火」で花火を上げられたっていううれしさはあった
──これも柊生さんの自作曲ですが、13曲目「宇宙船」で雨が降り出し、14曲目「音花火」で本降りとなってました。
橘:テントが出てきて、一発目の曲。いちばん集中して見てほしいポイントだったけど、結構、気が散っちゃっていたと思うんで。
北村:気は散ったね。急にリアリティが襲ってきて。
橘:そう。全員にグッて、集中してほしかったんですよね、僕も集中したかったし。いい演出を考えていたにも関わらず、それが叶わなくて。でも、「音花火」で花火を上げられたっていううれしさはありましたね。
──びっくりしましたよ。柊生さんがステージ上でひとりで線香花火をするっていうボケで終わるかと思ってたら、まさか本当の打ち上げ花火が一発だけ上がって。
橘:あははは。
北村:「花火あげたいですね」っていう、我々のわがままから始まって。
矢部:最後にもいつも上がるから、本編でも一発だけでいいからあげてほしいなってお願いして。
橘:そうそう。
泉:俺はやっぱり、「宇宙船」のチャリかな。
北村:あれも提案してよかった、まじで。
橘:ママチャリっていうのが最高だよな。
北村:「『宇宙船』でチャリ乗りたいんですよね」って。
──普通はトロッコに乗るような場面ですよね。でも、匠海さんがひとりでママチャリに乗って、会場を周回して、カゴにはエイミーちゃんが乗ってるっていう。
北村:そうそう。何が面白いかな?と思ったら、やっぱり『E.T.』だろうなって。チャリ乗りながら歌いたいでしょって。
橘:あれはよかったですね。
■自発的に出てきたアイデアだし、ふざけながら楽しんでできた
──ステージ上のビジョンにメンバーのリアクションも映し出されてましたが、大智さんがいちばん喜んでるようでしたね。
北村:ライブが終わったあと、「最高だな、『宇宙船』」って言われましたからね。
泉:あははは。ああいうエンタメを恥ずかしがらずにできるようになってきたなって。それこそ、トロッコがあったときは、心のどこかで抵抗があったんですけど、今回は自発的に出てきたアイデアだし、ふざけながら楽しんでできたというか。エンタメのDISH//が戻ってきたっていう、いい発見があったなと思います。
──そして、本編の最後には新曲「Replay」を披露しました。MCでは「過去は絶対に取り戻せない。どんなに後悔しても遅い。だからこそ、今、この場所がどんな状況であっても、今にしかない一瞬一瞬を大事にしてほしい」と呼びかけてました。
北村:本当はコニファーでもあと2分くらい喋りたかったんですけど、あの日はお客さんの体調を心配するほうが勝っちゃって。喋りたいことを全部は喋れなかったんですけど、どう頑張っても、昨日には帰れないじゃないですか。過去の自分が積み上げてきたものが今になって、今、この瞬間を積み重ねてくものが未来になっていく。今回は『Nコン』で中学生が歌う合唱曲なので、それが、いちばん学生の皆さんに感じてほしいメッセージとしてあって。
──中学生に向けて書いてるんですね。
北村:いつもは普遍的であればあるほどいいなと思ってるんですけど、今回は本当に珍しくターゲットを絞ってて。普遍さは少しにじむぐらいで、学生の皆さんに向けてという世界観にしましたね。学生のときは、先生や親に「いい大学行きなさい」とか、「もっと勉強頑張りなさい」とか、当たり前に言われるじゃないですか。でも、そういうことじゃない瞬間ももっと大事にしてほしいんですよね。僕自身は、すでに芸能もやっていたので、いわゆる学校生活っていうものをあんまり過ごしてきてない。だからこそ、自分が今、思うことがあって。
──今、振り返ると、みなさんの中学時代はどんな日々でしたか。
泉:俺は学生時代の中で中学がいちばん楽しかったですね。毎日、爆笑してたんですよ。何にもとらわれず、なんってことない事で笑ってた。本当にそのときそのときを楽しんでたし、今みたいに、難しいこと考えずに生きてられたなっていう印象はあります。
橘:僕も中学のときがいちばん楽しかったです。僕は中学で上京してきたので、北海道の中学の友達もいるし、東京の中学の友達もいて。今でも北海道に帰るたびに連絡を取り合ってるし、こっちでも中学生の頃の友達といまだにつるんでいますね。中学時代にはいろんな思い出があるけど、高校は逆にあんまりないっていう感じですね。
矢部:僕は中学がいちばん学校に行けてなかったので、そんなに思い出がないんですよね。行事も出られないものがあったし、友達もそんなできなくて。卒業式の日にみんなで集まったんですけど、そこで初めて喋った子もいて。でも、その日がいちばん楽しかったっていうのは覚えてますね。
北村:僕は暗黒期でしたね。中二のときにドラマに出ていたので、ほぼ学校に行けてなくて。勉強も追いつかないし、バスケ部の試合にも3年間、一度も出てない。学校が本当に好きじゃなかったし、暗めな中学生だったんですよ。だから、「Replay」にはより…。
■“絶対にもっと楽しかったはずなのにな”って後悔しても遅い
──そこですよね。いちばん、暗い時期を過ごしたはずの匠海さんが、中学生に向けて、“今、この瞬間を大事にしろ”っていうメッセージを投げかけた理由が知りたいです。
北村:僕も柊生や大智のように、絶対にもっと楽しめたはずなんですよ。全く誰とも遊んでないかって言われたら遊んでたし、小学校の頃からの友達もいた。“絶対にもっと楽しかったはずなのにな”って後悔しても遅いんですよね。今でも覚えてるのは、中学校3年生のときに──今でも仲のいい友達ふたりと僕の3人でいるようになって。そのとき、初めて担任の先生にわざわざ「僕、今、中学校生活でいちばん楽しいです」って言いに行ったことがあって。自分の中ではすごく大きかったんですよね。これが学校生活の楽しさか、っていうことが卒業間近にわかった。本当に遅かったんですよ、何もかもが。当時の僕は、事務所のレッスンとか、リアルな学校生活じゃない集団行動のほうがあまりにもリアリティがあって。逆に、普通の学校に行くことが、自分だけ変に浮いている感じがあって、ちょっと非現実のようだった。今、もっと普通に生きれば良かったのにと後悔しても戻ってこない。絶対にいろんな思い出があったのに、ほぼ思い出がないんですよね。でも、合唱コンクールはすごく覚えてるんですよね。
──では、皆さんからも合唱コンクールの思い出を聞かせてください。
北村:僕、中1のときは自由曲で「Believe」を歌って。我々のクラスはわりとヤンチャなクラスだったんですけど(笑)、合唱コンクールでは一丸となって金賞を取ったんですよ。それがすごく思い出深いですね。合唱って楽しいな、歌うのは楽しいなって漠然と思った記憶があります。
泉:俺らはflumpoolさんの「証(あかし)」でした。中学は1学年ひとクラスしかなかったんですよ。3年間同じクラスだったので、恥ずかしいみたいな感覚も全くなくて。
北村:でも、1クラスだともはやコンクールではないよね?
泉:そう。だから、同じ学区内で戦うんだけど、俺らはやっぱ無茶苦茶強かったです。一丸感は半端なかったから。
橘:(笑)。僕らは1学年が8組ぐらいあったんで、まず、学年で1組ずつ代表を決めるんですよ。隣のクラスが一番になって。1位を取ったクラスが最後にもう1回歌うんですけど、指揮しながら大号泣してるのを見た記憶の方が強いかな。自分たちは練習中はふざけるけど、本番はめっちゃちゃんと真面目にやる系の感じでした。
矢部:僕は中1のときだけ出られて。そのときは「怪獣のバラード」を歌って、金賞を取ったんですよ。2年と3年は最初から本番には出られないことが確定していたので、合唱の実行委員みたいなのをやらしてもらえて。みんなの練習をまとめてたっていうか、柊生みたいなクラスメイトに向かって、「ちょっと!ちゃんとやってよ、男子!」みたいなのをやってました(笑)。
■今の中学生たちの心に届いてくれたらうれしい
──(笑)ここから改めて、曲についてお伺いしたいなと思いますが、作曲は西尾芳彦さんとのコライトになってますね。
北村:西尾さんのところに行って、ディスカッションから入った感じでしたね。みんなで喋りながら、サビは西尾さんが何パターンか弾いたのを聴いて。こっちのほうがいいんじゃないかっていう感じで作っていって。
橘:音楽の楽しみ方も教えてもらった感じがしたし、一緒にコライトできて楽しかったですね。あと、合唱曲と僕らが演奏する感じがまた全然違ってて。
泉:俺らが今、ロックバンドを目指してるっていうことも汲み取りつつ、ちゃんと合唱できるバラードに落とし込んでるところがすごいなって感じて。
矢部:本当に力作というか、素敵な楽曲が出来上がったので、今の中学生たちの心に届いてくれたらうれしいなと思いますね。
──中学生の合唱バージョンは泣けそうですよね。レコーディングはどうでした。
泉:結構、苦戦してましたね、みんな。
橘:これ、どうしたっけな?苦戦してたっけな。結構時間がかかってたっけ?
矢部:楽器チームはみんな、せーので録った。「再青」と同じ録り方で。
──せーので撮るには大変な曲じゃないですか。ピアノとヴォーカルだけのミニマムな編成になるところもあれば、バンドのアンサンブルが壮大に重なるところもあって。
泉:抑揚が半端ない曲なんですよね。サビの中でも3回ぐらいリズムパターンが変わって、展開していく。そのノリに慣れるまでにめちゃくちゃ時間かかりました。
橘:そうだそうだ。ピアノも難しいっすね。クラシックのピアニストが弾くようなフレーズになってて。
矢部:テンポはゆっくりだったので、そのノリをつかむのが大変でした。あと、「再青」プロジェクトのレコーディングは、ライブでずっとやってきた曲だから、やっぱり慣れてたんですよね。その流れで、「Replay」のレコーディングだったから、やばい、むずいって困ってた印象はありましたね。
■一言も逃がさないように大事に歌うっていうことだけ
──昌暉さんの上ハモもキーになってます。
矢部:僕、匠海の声はバラードが合うなと思ってて。僕自身の声もバラードのほうが得意だなと思ってるので、やりやすかったなというか、思う通りにできたなって感じですね。匠海はライブでは毎回、語尾の長さや歌い方を変えてくれるから、歌ってて楽しいです。
北村:歌は、自分の言葉なので、すごくやりやすかったですね。一言も逃さないように大事に歌うっていうことだけを気をつけてました。感情に身を任せて、あんまりうまく歌おうとはしなかったので、すごく早かった気がします。最近はもう頭から最後までツルッと何本か歌って終わりみたいな感じなんですけど、その中でも早かったですね。
──歌い出しでタイトルにもなってる“Replay”という言葉にはどんな思いを込めてますか。
北村:最初、歌詞を書くときに、VHS(ビデオテープ)のイメージがパンと浮かんだんですよね。昔からお留守番っ子だったんですけど、子どものときにひとりになると、VHSでジブリの映画とかを観てたなって。そっから始まって、「Replay」っていう言葉が出てきて。人生をひとつの映画だと考えたときに、それを観てる第三者は、映像としては何回でも巻き戻せるけど、その映画の中に生きる人はそこに立ち返れないじゃないですか。そういう意味で、最後に“Replay/いつか観てみようね/僕等のキセキを”って歌ってて。
──歌い出しの“Replay/巻き戻せない/同じ朝は二度とないよ”と同じメロディ、同じ編成に戻りつつ、最後だけ違うことを言ってるんですよね。キセキは奇跡であり、軌跡なんですね。
北村:そうですね。ゴールだけ俯瞰というか、ある種、客観的な視点にしてるんです。人生の主人公は自分だし、舵を切ってるのは自分自身。一瞬一瞬を重ねた先で、それぞれの人生のキセキを見てようっていう。それは、死ぬときの走馬灯なのかもしれないけど、そういうイメージで最後は客観にしてますね。そこまではずっと、聴き方によってはネガティブに感じるかもしれないんですけど…。
■“~したい”という欲望に素直に従順でいい
──巻き戻すことは絶対にできないんだよってことを言ってますからね。
北村:そうなんです。中学生や学生のみんなに向けて、現実というか、だからこそ、今この瞬間を逃しちゃいけないんだよっていうことを伝えたくて。合唱で歌う瞬間もそうだけど、みんなで一緒にいたり、楽しい瞬間って、振り返ってみると、すごくファンタジーな世界じゃないですか。やっぱり、どんな瞬間も必ず過去になってしまうし、もうそこには帰れない。それが前提としてあって、この曲には、だからこそ、この瞬間を逃すんじゃないぞっていうメッセージを込めてる。あと、Dメロの“笑いたい/泣きたい/怒りたい/叫びたい”には、20代半ばの僕らもそうだし、学生のみんなはより、“~したい”という欲望に素直に従順でいいっていうか。何を思ってもいいっていうのが、この曲の全貌ですね。
矢部:“青い瞬き”で“青瞬(せいしゅん)”とか、匠海らしい言葉もありつつ、情景は目に浮かぶようなわかりやすい言葉も並べてて。この歌詞を見ていると、本当に中学時代の教室の風景が目に浮かぶし、匠海の各言葉はすごいなって思いますね。
泉:俺は「リプレイしたいことはなんですか?」と聞かれたら、「ないです」と答えるくらい、今を全力に生きてて。悩みが出てくるのは、過去や未来に囚われてしまってるからだと思うんですよ。今を嘘なく生きることがすごく大事なことだと思うし、今にしかない一瞬を大事にしていこうという曲を世の中に伝えられることは素晴らしいなと思いますね。
橘:この歌詞に自分の経験を当てはめて泣いてしまって。特に“他愛もない暇潰しを”っていうワードで友達と遊んでた日々が重なったので、もう大人になってる方々には、友達と理由もなく笑い合ってた日々を思い出しながら聴いてもらいたいですね。
■現場行ったら泣いちゃう気がする
──中学生の合唱も楽しみですね。
北村:僕、現場行ったら泣いちゃう気がする。
橘:僕も泣いちゃうな。YouTubeに上がってるお手本を見ただけで感動したし、うるうるっとくる系だから。
北村:あと、僕らが楽しみなのは、同じ曲でも、歌う人たちによって、いろんな色になるってことですね。例えば、カメラでも、設定には限りがあるけど、持つ人、撮る人によって、表情が変わるじゃないですか。歌にも同じようなことが言えるなと思って。もしかしたら笑ってる「Replay」になるかもしれないし、泣いてる「Replay」や怒ってる「Replay」になるかもしれない。本当にどうとってもらってもいいんです。いろんな角度があっていいし、とにかく自由に素直にやってくれてらいちばんうれしいなあって思いますね。
INTERVIEW & TEXT BY 永堀アツオ
PHOTO BY 大橋祐希
楽曲リンク
リリース情報
2022.10.05 ON SALE
SINGLE「Replay」
ライブ情報
DISH// ARENA LIVE 2022
[2022年]
12月24日(土) 大阪城ホール
12月25日(日) 国立代々木競技場 第一体育館
プロフィール
DISH//
ディッシュ/北村匠海(Vo,Gu)、矢部昌暉(Cho,Gu)、橘柊生(DJ,Key)、泉大智(Dr)で構成され た4人組バンド。2021年12月25日より結成10周年イヤーを迎えている。「猫~THE FIRST TAKE ver.~」およびオリジナル「猫」が各配信サイトにてストリーミング再生回数合算4億回を突破。2021年には「沈丁花」をリリースし、身近な人へ感謝を伝える曲としてロングヒット中。同年末には紅白歌合戦へ初出場を果たした。今年2022年には結成10周年を記念して、今までリリースしてきた楽曲をリテイクするプロジェクト「再青」(さいせい)が始動。10月5日には15th Single「Replay」をCDリリース予定。この楽曲は第89回(2022年度)「NHK全国学校音楽コンクール」中学校の部 課題曲として制作された。映画やドラマ、舞台など、4人は個々でも活動を行っている。
DISH// OFFICIAL SITE
https://dish-web.com