■「これからもたくさんの景色を一緒に歩んでいきたいです」(BUDDiiS・FUMINORI)
BUDDiiS (バディーズ) が、9月18日、東京・Zepp Hanedaにて、全国Zepp Tour『BUDDiiS vol.03 -JOURNiiY-』の最終公演を行った。
2020年9月に結成されたBUDDiiSは、作詞や作曲、トラックメイクやコリオグラフもメンバー自らでこなし、TikTokやYouTubeなどのSNSを使った発信も積極的に行っている “DIY”精神を携えた10人組のダンス&ボーカルグループ。2022年4月には東京・中野サンプラザで2days3公演に及んだ初のホールワンマンライブを大成功に収め、5月には男性アーティストのライブは初となる神奈川・横浜武道館公演を開催。そして、8月28日の北海道公演を皮切りに、キャリア初となる全国ツアーをスタートさせ、名古屋、大阪、福岡と各地でライブを行ってきた。
この日ファイナル公演を迎え、1部、2部の両公演ともに2階の立見席も開放するほど大勢のファンが詰めかけ、2部は生配信も行われた。
開演前には、砂浜に打ち寄せる波しぶきの映像が、プロジェクションマッピングによってステージ全体に投影されていた。やがて、会場が暗くなり、「OZ」のイントロが流れ始めると、<BUDDiiS>と書かれた帆を掲げた巨大な海賊船が映し出され、大海から島へと上陸。秘境のような高い山脈を越え、未来都市をめぐり、洞窟や遺跡を探検した冒険の書がめくられ、緑の葉が生い茂った森を駆け抜けると同時に10人のメンバーが後ろ姿で横一列で登場した。
1曲目は、メンバーのKEVINが作詞作曲を手がけ、 FUMINORI・FUMIYAが振り付けを担当した「OZ」。ひとり振り向いたSHOOTのソロ歌唱から始まる歌詞には、<誰のせい/やられていく>=SEIYAや<抱えてきた/悔しい思いも>=TAKUYA、<You’re my>= YUMA、<Hello Key>=HARUKIなど、メンバー全員の名前とともに、<Buddy>というファンの呼称も盛り込まれた、ファンに向けたラブソング。グループ結成までの旅路を振り返り、信じられる仲間たちと出会えた物語を体現するかのように、ひとりずつ丁寧に歌い継ぎ、メンバー全員で何度もハートを描いて、会場に集結したBuddyに愛を贈った。同じくKEVIN作の「YOHO」では、旅路の途中でのぶつかり合いをラップやダンスバトルで表現。その後、がっちりと手を取り合って、メンバー全員で右手を高々と掲げて深い絆を示し、さらなる広い世界へと向けたあらたな旅路は、明るく賑やかにはじまりを告げた。
さらに、初のオリジナル曲でSHOWとSEIYAがダイナミックなアクロバットを繰り出す「CLICK ME」やサビで全員でピースサインをあげる「HOT CHEESE」、2部のみのパフォーマンスとなった「ALIEN BOY」では観客はペンライトをぐるぐると回して盛り上がり、楽しそうにパフォーマンスするメンバーにつられて笑顔も伝播していった。最初のMCでは、SHOOTがこの日、二十歳の誕生日当日であることから、メンバーと観客からお祝いの拍手が湧き、SHOOTは「世界一幸せなバースデーボーイです」と挨拶し、「誕生日にライブができるなんて、こんなに幸せな日はないと思います。一気にこんなに大勢の方に祝われることもないし、最高です!」と喜びの声をあげた。
ここで、FUMINORIが「次はゆったりと揺れていってください」と呼びかけ、アーバンR&B「ON & ON」「R4U」へ。メロウなグルーブでフロアのムードをチルアウトさせたところで、ステージはプロジェクションマッピングによって星が降り注ぐ夜空へと変化。三日月に座ってるように見えるKEVINをはじめ、MORRIEとSHOOTの3人のボーカリストのみで、端正なピアノバラードにリミックスされた「ENCHANT」を切なくエモーショナルに歌い上げると、ダンサー7人によるダンストラックでは、カラフルに点滅する光の中で様々な組み合わせとスタイルによる多彩で個性的なダンスパフォーマンスを展開。そのままシームレスにダンスビートが立ち現れ、「To The Top」のリミックスを経て、「BEAST2」では、パワフルで荒々しいダンスに加え、FUMIYAとSEIYAがワイルドでアグレッシヴなラップをみせ、今年8月にリースしたCDシングルのカップリング曲であるフューチャーディスコ「RISE IN LOVE」ではMORRIIEが大人っぽくもジェントリーでセクシーな表情も見せるなど、楽曲ごとに異なる魅力を存分に発揮した。
プロジェクションマッピングを使ったブレイクを経て、どこからメンバーが出てくるのが予測不能なほどにステージを立体的に使った新曲「P.A.R.T.Y」や、FUMIYAの即興ダンスをメンバーが真似して踊り、みんなで一斉にジャンプして盛り上がる「ALRIGHT」。そして、KEVINが本ツアーのために作った新曲で、SNSでも大きな話題となっている超ときめき宣伝部「すきっ!〜超Ver.〜」のカバーのアンサーソングのような「The One」では、恋に落ちたドキドキをキュートにチャーミングにパフォーマンスしながら、各公演日替わりでメンバーの告白もフィーチャー。東京公演の1部ではKEVINが「普段は歌で思いを届けてるけど、今日は言葉で伝わせてください。愛してる」と照れながら打ち明け、2部ではSHOOTが「もしもし俺だけど、今、大丈夫? たまにはちゃんと伝えないといけないなと思って。これからもずっとそばにいるね」とスイートに告げると、観客からは大きな歓声と拍手が上がった。
また、「The One」では、ペンライトを下から上へと突き上げるフリが浸透したほか、「JEALOUS」では本ツアー中に親指と小指で少しだけつまむフリがレクチャーされ、「CLICK ME」はイエロー、「HOT CHEESE」はオレンジ、「Under The Sea」ではフロア全体がブルーのペンライト一色で染め上げられるなど、声が出せないご時世に合わせた新しいライブの楽しみ方が早くも浸透しているようであった。
そして、本編のラストナンバーとして、BUDDiiSとしては初めてのフィジカルCDとなったエールソング「SM:)LE」を披露。これからもずっと一緒に笑い合おうというメッセージとともに、タイトルどおりに笑顔と元気を届けてステージをあとにしたが、アンコールを求める拍手に応えて、メンバーは早着替えをして、全速力でステージにカムバック。昼公演では、「Beautiful」で電球を取り替えるときのように軽く握った手を回すフリで会場が一体となり、FUMINORIは歌詞の一部を変えて<♪今日がSHOOTのバースデー>と歌唱。夜公演では、「JEALOUS」でKEVINが得意の変顔を披露し、この日のために赤髪に染めたFUMIYAは<既に他に代えられる存在はないよ>というフレーズを<Buddy、好きっ!>と変えて絶叫。
最後にFUMINORIがメンバーを代表して、「ここまで無事に、誰一人欠けることなく、チーム一丸で駆け抜けてこれたのは、いつも応援してくださってる皆様のおかげです」と感謝の気持ちを伝え、「辛くなったときや、しんどくなったときは今日のことを思い出して、笑顔になってくれたらうれしいです。これからもたくさんの景色を一緒に歩んでいきたいです」と語り、最後は5人ずつに分かれて、観客一人ひとりに手を振りながら声をかけ、フロアを楽しい雰囲気で満たして全国5都市を巡った旅を締めくくった。
なお、夜公演のアンコールでは、12月9日・10日の2日間3公演にわたって、東京・LINE CUBE SHIBUYA(旧・渋谷公会堂)でのワンマンライブ『BUDDiiS vol.04 -WiiNTER LAND-』の開催を発表。公演ごとにキャパシティーを拡大させていくBUDDiiSの勢いはまだまだ止まりそうにない。
PHOTO BY 笹森健一
リリース情報
2022.08.24 ON SALE
SINGLE「SM:)LE」
BUDDiiS OFFICIAL SITE
https://buddiis.com/