■メンバーの中でいち早くシタールやインドの楽器、音楽に魅せられたジョージ・ハリスン。
9月23日よりヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺、新宿バルト9他全国順次公開されるドキュメンタリー映画『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』より、インド楽器・シタールを奏でるジョージ・ハリスンの新場面写真が解禁となった。
1968年2月、ガンジス川のほとりにいたビートルズの知られざる素顔に迫る『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』では、メンバーの中でいち早くシタールやインドの楽器、音楽に魅せられたジョージ・ハリスンの姿が描かれる。
ジョージとシタールの出会いは、1965年4月、映画『ヘルプ! 4人はアイドル』撮影中。その音色を知ったジョージは、ほどなくしてラヴィ・シャンカールの名を知る。1950年代からインドを代表するシタール奏者として活躍していたラヴィの元を訪ね、ジョージは弟子入りを志願した。
1965年5月、シタールを使った最初のビートルズ・ナンバー「ノルウェイの森」がレコーディングされた。「ドライブ・マイ・カー」で幕を開ける名盤『ラバー・ソウル』に収められたこの曲は、村上春樹のベストセラー小説のタイトルとしても知られる名曲。レコーディング中に何かが足りないと感じたジョージは、試行錯誤を繰り返しながら直感的にシタールを弾いたという。
他にも、『リボルバー』(1966年)に収められたジョージの曲「ラブ・ユー・トゥ」、ビートルズの代表作『サージェント・ぺパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』(1967年)収録の「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」でシタールの音色を聴くことができる。
「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」は、アビイ・ロード・スタジオで1967年3月15日の水曜日に録音された。ジョージは、「シタールの持ち方や演奏方法を身につけようとして、ラヴィ・シャンカールのところでかなり時間をかけて頑張っていた。『ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー』は、ラヴィが録音した曲を基にして僕が作った曲だ」とコメントを残している。
ジョージは「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」で、“すべては自分の内側にある 他の誰もあなたを変えることはできない 自分はとても小さな存在だと知れば 生命はあなたの内へ、そして外へと流れる”と歌っている。マハリシ・ヨーギーが提唱した超越瞑想がもたらす、すべては自分の内面に宿るという生命のループに重なる世界感を持っている。
名盤『リボルバー』の収録曲で「明日のことは誰にもわからない」とジョンが歌う「トゥモロウ・ネバー・ノウズ」のフレーズに耳を傾けたことが「人生の中で重要な瞬間だった」というポール・サルツマン監督は、「ビートルズが歌っている 光り輝く静かで平和な何かが私たちの中にある。それが内なる旅に興味を持ったきっかけだ」と語っている。シタールが印象的なビートルズの曲が呼び起こした運命の出会いがあったのだ。
映画情報
『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』
9月23日(金・祝)よりヒューマントラストシネマ渋谷、
池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺、新宿バルト9 他 全国順次公開
監督・脚本・製作:ポール・サルツマン
ナレーション:モーガン・フリーマン
製作総指揮:デヴィッド・リンチ
出演:デヴィッド・リンチ、パティ・ボイド、ジェニー・ボイド、マーク・ルイソン、ルイス・ラファム、ローレンス・ローゼンタール、リッキ・クック、ハリプラサード・チョウラシア、デヴィアニ・サルツマン
配給:ミモザフィルムズ
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作品サイト
http://mimosafilms.com/beatles/