■「シンセサイザーの音作りだったり、ミックスの作業における定位、奥行き、分離感と一体感のバランスとか、いま聴いてもとても10年前のサウンドと思えない」(緑黄色社会・小林壱誓)
緑黄色社会の小林壱誓(Gu)が、レコメンドしたい音楽を紹介する『誰だってNeed music』。第19回となる8月7日放送で紹介した楽曲は、フジファブリックの「徒然モノクローム」。
「『徒然モノクローム』は2012年、フジファブリック3人体制での初シングルとしてリリースされた楽曲で。僕、フジファブリックって本っ当に素晴らしいバンドだと思ってて!」と語り始めた小林は、「テクニックしかり、“楽器が持つ歌力”っていう領域にまで達してるプレイヤーが集まってる、本当に天才的なバンドなんですけど。そんなプレイヤーたちが演奏する、雑味のないアレンジ感というのが、フジファブリックにおいてとても魅力なんじゃないかと思います」とフジファブリックを絶賛。
続けて、「この『徒然モノクローム』という曲は、分かりやすいフレージングだったり、キレの良い言葉のリズムだったり、ポップス然とした伝え方だったり、従来のフジファブリックというのがすごく際立った楽曲だと思います」と楽曲の魅力を語る。
また、「僕らが企画している、『緑黄色夜祭』というイベントにも(フジファブリックを)お呼びしたことがあって。その時、アンコールで『徒然モノクローム』をコラボさせていただいたんです。僕らが演奏して、山内(総一郎)さんにギター&ボーカルで入ってもらってという感じでやったんですけど、とても歌を歌いながらのギターとは思えない、歯切れのよいバッキングに僕は終始感動してました」とこの曲にまつわるエピソードを話し、「あまりの緊張で、コラボ演奏中のそれ以外のことは、ほとんど何も覚えてないんです(笑)。フジファブリックのみなさん、その節はありがとうございました!」と感謝を述べた。
さらに、「(「徒然モノクローム」は)2012年に発表されたんですけど、10年経ってもずっと新しさを感じる謎を、僕、解明しようと思ったんですよ。ただ、解明しようと思って聴き込んだ結果、『フジファブリックは常に時代の二歩三歩、先を行ってるだけなんだな』という結論に結びつきました(笑)」と話し、「一周回って新しいとかとも、また違うんですよね。バンドとしての発明を常にしていて。例えば、シンセサイザーの音作りだったり、ミックスの作業における定位、奥行き、分離感と一体感のバランスとかが、いま聴いてもとても10年前のサウンドと思えないんですよね。積み重ねてきたバンドサウンドにプラスαをしているという、発明や新発想を重ねてきている。これを続けてきているから、ずっと存在感のあるバンドで居続けられているんだなと強く思いました」と、その結論に至った理由を詳しく説明した。
また、「僕、冒頭に『シンプルだ』とか『雑味がない』という表現をしたんですけど、演奏における良い意味での雑味はもちろんあって。具体的にいうなら、ギターのバッキングの切れ際だったり、カッティングのほんのわずかなズレというのは、フジファブリックの場合、“余裕から生まれている雑味”なんですよね。だから、それもさっき言った、“積み重ねてきたバンドサウンド”ってところに含まれていて、単なる雑味と違うんです」と演奏面について話すと、「僕らもバンド結成10年になりましたけど、長く長く続けて、自分たちの雑味というものを緑黄色社会のものにしていきたいなと思いました」と、フジファブリックへの憧れを語った。
『誰だってNeed music』は、J-WAVE(81.3FM)で毎週日曜午後に放送中の『SAISON CARD TOKIO HOT 100』内で、13時30分~、15時25分~(※)放送。毎回1曲ずつ、小林壱誓が自らセレクトしたおすすめ楽曲を紹介。熱量の高いレコメンドで、楽曲の新たな魅力を伝えていく。
『THE FIRST TIMES』では、放送しきれなかった小林の言葉もノーカットで紹介。radikoでは、放送後から1週間、視聴可能となっている。
『誰だってNeed music』プレイリスト
『誰だってNeed music』概要
8月7日(日)放送
毎週日曜13:30~、15:25~放送
※放送時間は毎週入替
※J-WAVE『SAISON CARD TOKIO HOT 100』内で毎週放送される120秒の長尺CM企画。
リリース情報
2022.07.04 ON SALE
緑黄色社会
DIGITAL SINGLE「ブレス」
緑黄色社会 OFFICIAL SITE
https://www.ryokushaka.com/
フジファブリック OFFICIAL SITE
https://www.fujifabric.com/