■「ずっと憧れのステージで、ずっと出たいと思っていました」(HAYATO)
今月初旬に初の海外ライブとなるブラジルでのステージを成功させた6人組ダンス&ボーカルグループONE N’ ONLYが、7月28日に『コカ・コーラ SUMMER STATION ⾳楽LIVE』に登場した。
テレビ朝日が主催する『テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION』の一環として、毎年1ヵ月にわたり行われている本公演だが、昨年、一昨年はコロナ禍で見送りとなったため今年が実に3年ぶりの開催に。2018年に始動したONE N’ ONLYにとっては記念すべき初の“サマステ”出演であり、また、初海外ライブからの凱旋を祝うべく、会場の六本木ヒルズアリーナは満員のSWAG(ONE N’ ONLYファンの呼称)で埋め尽くされた。
ONE N’ ONLYは、BTSの超ヒット曲カバー等、自然と身体が動くダンスナンバーを披露。気温が30度を超える炎天下の夕闇に、彼らが掲げるJ-POPでもK-POPでもない唯一無二の“JK-POP”で、胸躍る真夏の野外の醍醐味を存分に堪能させた。
舞台裏から気合入れの声を響かせ、吐息交じりのREIの歌声から静かに始まりを告げた1曲目は「FOCUS」。セクシーなムーブに躍動的なダンス、曲線的でなめらかなボーカルに差し込まれる直線的で鋭利なラップと、ONE N’ ONLYの持ち味を黄金比で融合したようなナンバーに、客席からはグループカラーである白のペンライトが振り上がる。以降も、2月に発表した1st EP『YOUNG BLOOD』の収録曲で、滾る若さと熱いエナジーを放出。妖しく誘われる「What’s Your Favorite?」を目にして上がる体温と滲む汗は、暑さのせいなのか高まる動悸のせいなのかわからないほど。「SUMMER STATION、盛り上がっていこうぜ!」とKENSHINが吠えてからの「YOUNG BLOOD」では、彼らの最大の武器であるハードかつワイルドなパフォーマンスを全開にし、ディープなビートで与える強烈なインパクトに目が離せない。
ここで、リーダーのHAYATOが「遂に僕たち初めてのSUMMER STATION、ありがとうございます! ずっと憧れのステージで、ずっと出たいと思っていました」と喜びを爆発。また、帰国して最初のステージということで“ただいま”を告げ、「まさかの初海外が一番遠い国という、さすがONE N’ ONLY、唯一無二を目指してますから」と、グループ名を体現しつつあることに胸を張る。さらに「野外イベントということで、この声を聴いてる人がいると思います、僕たちONE N’ ONLYといいます!」と会場外の人々にまで貪欲にアピールして、NAOYAが「ブラジルで披露したカバー曲を持ってきました」と贈ったのは、なんとBTSの「Dynamite」。日本国内では初披露となるカバーだが、ブレのない英詞ボーカル、シンクロ率の高いダンスなど、完成度の高いパフォーマンスで、ONE N’ ONLYというグループのポテンシャルを改めて証明してみせる。
「サマステまだまだ盛り上がっていこうぜ! 一緒に踊って!」(KENSHIN)と続けた「POP! POP!」でも軽やかなムードを引き継いで、6人とSWAGで大きく腕を振ってハピネスを共有。“キスしたいよ”と全員で投げるキスがSWAGを悩殺したところで、ダメ押しとなったのがワンエン史上最高のラブソング「My Love」だ。TETTA、REI、EIKUの3ボーカルで歌い上げる甘いムードは、ステージを染めるピンクの照明ともピッタリ。全員がカメラに笑顔を向けて、場内に多幸感を振りまいていく。
最後に6人それぞれが両腕でハートを作ってキメると、口々に「暑いですね」「これぞ夏! って感じ」と汗だくになりながらも、野外ライブというレアなシチュエーションに興奮を露わに。また、テレビ朝日主催のイベントということで「今日も『六本木クラス』と『アメトーーク!』楽しみ」(KENSHIN)等、同局の番組トークに花を咲かせた。
また、六本木ヒルズの上階に鎮座するドラえもんたちに触れ、NAOYAが「あとでドラえもんたちと特典会するから」とジョークを飛ばせば、TETTAは「ドラえもんになりたい!」とピュアな一言を。「やっぱり『ミュージックステーション』に出たいですね。前に、体験コーナーにも行ったことあるんで、階段を下りる感覚はバッチリです!」と、『ミュージックステーション』の登場シーンをシミュレーションしてみせる。
しかし、投げキスを飛ばしまくって怖いほど満面の笑顔を浮かべるのに、REIが「僕たち、ちゃんとやりますから!」と慌てて関係者に向けて弁解する一幕も。120%カッコいいパフォーマンスを展開しながら、ひとたび音が止まればカッコつけない率直なトークで楽しませる、このギャップも彼らの魅力のひとつである。
「今夜このステージをメチャクチャ盛り上げるんで、最後までついてきてください! サマステいける? いくよ!」(HAYATO)と拳を突き上げ、ラストスパートでは会場をさらに夏色へ。
まずは「Sexy Beach Party Yes!!」で6人がステージ左右に大きく広がると、タイトル通り夏の開放感と高揚感あふれるダンスビートと艶っぽい表情で、観る者の心を沸き立たせていく。「もっともっと会場をひとつにしようぜ!」というNAOYAの煽りからは、未音源化曲ながらすでにライブの定番曲となりつつある「Be Mine」でタオルをブン回し、SWAGたちとひとつに。精魂尽き果てる勢いで身体を振り、間髪いれず「次で最後の曲です。みんな盛り上がっていきましょう!」とTETTAのフィンガースナップから贈られたのは、6月に配信リリースされた最新曲「LUCKY」だ。ほぼ全英詞で綴られた爽快なナンバーで心地よい夏の夜風を呼び込み、軽快に跳ねる6人のさりげなくも研ぎ澄まされた動きからは、間違いなく世界が視野に入っていることが感じられた。
「サマステ最高でした! また来年もお待ちしております」(NAOYA)という来年の約束にも待ちきれず、アンコールを求める拍手が湧いたのも、時間厳守のイベントでは異例のこと。それだけ彼らのステージは中毒性が高いということなのだろう。
「僕たちワンエンの夏が始まったので」というNAOYAの言葉通り、この夏のONE N’ ONLYはイベント出演の予定も数々。その先には9月23日のZepp Sapporoから10月23日の仙台GIGSまで、全国6都市を回るツアー『ONE N’ LIVE 2022~UNITE~』も決定している。さらに上のステージを目指すワンエンの熱い夏と、その行く先に期待は尽きない。
<セットリスト>
01. FOCUS
02. What’s Your Favorite?
03. YOUNG BLOOD
04. Dynamite(カバー)
05. POP! POP!
06. My Love
07. Sexy Beach Party Yes!!
08. Be Mine
09. LUCKY
ONE N’ ONLY OFFICIAL SITE
https://one-n-only.jp