1月に待望の1stフルアルバム『We are Girls²』をリリースしたばかりの9人組ガールズ・パフォーマンスグループ Girls²が、早くも通算6枚目となるEP「C’mon Neo Zipang!!! / Juga Juga JUNGLE」をリリースした。
明るく元気に弾ける爽やかなダンスポップと、クールで魅惑的な表情を垣間見せるエレクトロという対照的な楽曲が収められたダブルAサイド仕様の新作を完成させたメンバーに、アルバムリリース後の心境、新曲のレコーディングの様子やミュージックビデオの見どころなどを聞いた。
INTERVIEW & TEXT BY 永堀アツオ
PHOTO BY 青木早霞(PROGRESS-M)
■『We are Girls²』は、デビューからの集大成としてのアルバム
──まず、1stフルアルバム『We are Girls²』をリリースしたあとの心境や手応えから聞かせてください。
増田來亜(以下、來亜):活動3年目にして、1stアルバムが出せたことはすごく嬉しかったです。デビューから3〜4ヵ月ごとにリリースしてきて、その集大成としてのアルバムをファンの方にお届けできたのは、それまでの活動があってこそなので、また次のアルバムに向けて頑張っていきたいと思っています。
原田都愛(以下、都愛): “まだアルバムを出していなかったんだ”って自分でもびっくりしたんですけど(笑)。ファンの人から「まとめて聴けて良かった」という声をもらえたことが印象に残っていますが、きっとアルバムで初めて聴いた曲もあると思うので、たくさん聴いてもらって、私たちのことをもっと知ってもらえたら嬉しいなという気持ちです。
隅谷百花(以下、百花):アルバムを出せたことは、私たちも嬉しかったんですけど、何よりもファンの人たちが喜んでくれたことが嬉しかったです。それに、最近になって私たちを知ってくださった方たちは、まだ知らなかった昔の私たちにも触れていただけたと思うので、そういう面でもいいアルバムになったんじゃないかと思います。
鶴屋美咲(以下、美咲):私たちの変化を楽しんでくださった方もたくさんいたので、今後もその期待に応えていきたいなと思います。
山口綺羅(以下、綺羅):Girls²の歴史をイチから振り返ることができると言えるくらい、盛りだくさんのアルバムになっていて。“Dance Practice”の映像も観て、ダンスを覚えてくれたら嬉しいなって思いますね。
菱田未渚美(以下、未渚美):今までのGirls²がすべて詰まっているアルバムになったなって思います。またここからコンセプトを新たにして、新しいGirls²をたくさんの方に届けられるように頑張りたいです。
小川桜花(以下、桜花):デビュー曲から最新の曲までたくさん入った、すごく豪華なアルバムをリリースすることができて嬉しかったです。デビュー当時と比べて、新曲の違いも見えるかなと思っていて……だいぶ大人っぽくなってきているんですけど、今回のEPにもGirls²らしさのある楽曲も入っていて、私たちは幅広い楽曲を歌ったり踊ったりしているので、これからも応援してくださると嬉しいです。
石井蘭(以下、蘭):今回のEPではミュージックビデオ(以下、MV)を2作撮っているんですけど、とてもいい作品が出来て。8都市を回ったファンミーティング『Girls²ファンミーティング by GL²family』で先に新曲として披露したんですけど、驚きながらも喜んでくださる方たちがたくさんいて。このアルバムを経て、進化していく私たちを皆さんにお届けできているんじゃないかと思います。
小田柚葉(以下、柚葉):昨年初めてのツアー『Girls² First Live Tour -Enjoy The Good Days-』ができたり、初めてのアルバム『We are Girls²』を出せて本当に嬉しかったです。このアルバムを機に大人っぽくなった楽曲も出せるようになっている気がして……新しいEPもガラッと変わっているんですけど、引き続き応援してくれると嬉しいです。
■「C’mon Neo Zipang!!!」は、Girls²らしさを、いい意味でそのまま進化させている
──「ガラっと変わった」のはどんな部分ですか?
柚葉:ラップが入ったことですかね。以前の曲にもラップは入っていたんですけど、アルバム以降は、ラップをメインに歌うメンバーも決まってきて。サビの部分も、今までユニゾンだったりしたんですけど、そこも振り分けられるようになったので、イメージが結構変わったんじゃないかなと思います。
──ラップは、蘭さん、綺羅さん、都愛さんの3人が担当していますね。
蘭:「80’s Lover」は私と綺羅のふたりでやっていましたが、今回から都愛ちゃんが入って3人になって。「C’mon Neo Zipang!!!」はアップテンポで可愛らしい楽曲なので、どういうラップがいいかなと思っていたんです。特にDメロにガッツリ入っているんですけど、そこの切り替えはうまくできるように意識して。そこからヒップホップ調になるので、3人はラッパーとして、また別の雰囲気を出せるようなイメージでパフォーマンスもしています。
綺羅:Dメロのボーカルとラップが同時に歌うところが聴きどころ、見どころだなと思っています。今までにない組み合わせだから新鮮だし、またちょっと違った雰囲気も味わえると思うので、ぜひ注目して聴いていただきたいです。
都愛:今回、初めてラップをやったんですが、私、話し声は低いんですけど、歌うと可愛い声になっちゃうんですよね。だから、綺羅ちゃんと蘭ちゃんのカッコいいラップにうまく混ざれるのかなっていう不安があったんですけど、最終的にはいい形にすることができたなと思っているので、聴いてくれると嬉しいです。
──メインボーカルは美咲さんと未渚美さんですね。
美咲:最初に楽曲を聴いた印象としては、アップテンポで明るい楽曲の中で、これまでのGirls²らしさを、いい意味でそのまま進化させたように感じました。レコーディングでは、スタジオってめっちゃ閉鎖的な空間なんですけど、目の前に“太陽があるよね〜”って思いながら歌いました(笑)。最近、昔の自分の歌を聴いて“もっと頑張りたいな”と思っていて、本当にまだまだで、試行錯誤中なんですけど、少しでもいい曲になるようにという想いで歌いました。
未渚美:明るくてアップテンポだけど、カッコいいラップが入ってきたりもして、面白い楽曲だなと思ったし、歌詞もすごくキラキラした、輝いている世界観で、私たちからファンの方へのメッセージが詰まっているように感じて……一緒に踊りたいとか、一緒に夢を叶えたいとか。私たちからファンの方へのメッセージを届けるような素敵な歌詞だなと思いました。
──太陽は感じていましたか?
未渚美:……私は“太陽=ファンの方”みたいなイメージで歌っていました。
美咲:あ、そういうふうに言えばよかった(笑)。
──(笑)。「C’mon Neo Zipang!!!」のMVはどんな映像になっていますか。
百花:ジャケット写真(通常盤)と同じく、MVも大サビのところで花びらが舞って、全体的に元気で明るいものになっています。撮影もすごく楽しかったし、アドリブで絡んだりするシーンもあって。「Juga Juga JUNGLE」とは対照的に華やかな映像になっていますね。
來亜:今回のEPはダブルタイトルで、曲調もMVも対照的なものになっているのが面白いところですよね。「C’mon Neo Zipang!!!」は、メンバーがわちゃわちゃ仲良くやっているようなシーンが多いので、観ていて楽しくなれるような映像になっているかなと思います。
桜花:うん、観ている方も笑顔になるというか、自然とニコッとしちゃうようなMVですね。私たちが楽しんでいるなっていうところを切り取ってくれているので、自分たちが観ても楽しそうだなって思うし、観ている方にも楽しさが伝わるかなと思います。
■メンバーそれぞれの今、“虜”になっていること
──今回、「C’mon Neo Zipang!!!」「Juga Juga JUNGLE」と、2曲ともに“虜”というワードが入っているんですよね。
一同:わ、本当だ!
──というわけで、メンバーのキャラクターも知りたいので、皆さんが今、虜になっているものを教えてもらえますか。
柚葉:私はネイルにハマってます。実は前までは爪に色があるのが苦手だったんですけど、やっているうちにめっちゃ好きになって、趣味みたいになりました。今日も自分でやったんですよ。
桜花:うん、すごく可愛い。色を塗るだけじゃなくて、ひと工夫入れているのがいいですよね。すごい上手だと思う。
百花:私は最近、メンバーに絡みに行くのが好きで。ひとりひとりにじっくり絡みに行きたくてウズウズしています(笑)。
一同:あはは(笑)。
百花:メンバーと一緒にいる時間が長いと、家族とあまり一緒にいられないから、その愛をメンバーにぶつけているのかも(笑)。最近は、east²(メンバーの柚葉・都愛・蘭から成るユニット名)の曲で踊っている動画を朝から都愛ちゃんに送りつけたりとかしてます。
都愛:あー最近、よく話しかけてくるなぁと思ってました(笑)。もともとちょっと不思議な子で、面白いなとは思っていましたけど。でも、話しかけてもらえるのは嬉しいです(笑)。
美咲:私も百花とかぶっちゃうんですけど、メンバーとご飯に行くのにハマっていて。自分の意見や悩みを人に話すのが少し苦手だったんですけど、メンバーとは親とは違った温度感で話せるし、お互いに悩みを話しているうちに発見することもあって。もっとフットワーク軽くして行きたいなと思っていますね。
來亜:私は……磁気ネックレスです。今、つけているんですけど、すごく効くんですよ。
綺羅:メイクさんに教えてもらったんだよね。
來亜:つけ始めたらすごい調子が良くて。一回、つけ忘れて家を出たら、つらくなったんですよ。だから、今、欠かせない。“虜”になっています(笑)。メンバー全員、肩こりがすごいので、みんなにも普及活動をしています。
美咲:はい。さっき、ショッピングカートに入れました(笑)。
都愛:私はiphoneケースを毎日変える……いや、毎日ではないかも……。
蘭:あはは。嘘つこうとした(笑)。
都愛:(笑)。でも、4種類持っていて。その日の服に合ったケースに変えるっていうのが楽しいです。小物って大事だなって思ってます。
蘭:私は、邦楽ラップとお粥にハマっていて。
桜花:ラップとお粥って、全然違うじゃん!(笑)
蘭:普段はオールドスクールの洋楽ラップを聴くんですけど、最近、梅田サイファーさんを聴くようになって。移動中にノリノリになりながら聴いています。お粥は、朝ごはんに食べていて。ちょっと体調が悪くなったときにお母さんが作ってくれたんですけど、“うわ、おいしい!”ってなってから自分でも作るようになりました。味噌卵とか、カツオだしとか、梅干しとか、いろいろ味を変えて作っています。
綺羅:私はりんご飴と、美咲も言いましたけど、メンバーとのご飯ですかね。もともとリンゴがあんまり好きじゃなかったんですけど、好きなお店のりんご飴だけは食べられるので、家に何個か常備しています。あと、昔から人と話すのが好きなので、よくメンバーを誘ってご飯に行きますね。
未渚美:私はタブレットかなあ。最近買ったばかりなんですけど、画面が大きいので、リハ映像とかもそっちで見ると、自分がどんな踊り方をしているのかという細かい発見もできていいですね。それに、ペンシルでスケジュールをまとめたり、日記もつけるようになりました。
綺羅:今、何日目くらい?
未渚美:まだ5日目、6日目くらい。
桜花:私は、音楽、ファッション。あとは、“虜”っていうとおかしいんですけど、考えることかな。音楽は基本イヤフォンで聴くんですけど、学校に行くときに忘れちゃったことがあって、一日憂鬱だったんですよ。そこで、音楽がないと生きていけないなって強く感じて。ファッションは、それぞれの個性や性格が出るので面白いなって思うから。それと、考えることは癖になっているというか……何でも考えるのが好きなんですよね。不思議に思ったり気になったことがあったらすぐ調べたりとかしちゃいます。
■「Juga Juga JUNGLE」は、それぞれの個性が見えてくる
──ありがとうございます。楽曲に戻ると「Juga Juga JUNGLE」は桜花さんと來亜さんがメインボーカルですね。
桜花:ひとつひとつの言葉をすごく大切に、全部にしっかりと感情を入れて歌いました。歌い方も箇所箇所で変えています。苦戦したのは、“遠く聞こえる波のさざめき”のところで。透きとおるような声のイメージだったので、何回も録り直しましたし、いちばんこだわりました。この曲のラップもカッコいいですし、落ち着いたところもあるし、差がしっかりとあるので楽しめるかなと思います。
來亜:メインボーカルは初めてだったので、頑張りたいなという想いでレコーディングに臨んで……でも、すごく難しかったんです。そのまま歌うと声が子供っぽい感じなので、歌い方をディレクターさんに矯正というか指導してもらいながら、時間をかけてじっくりとレコーディングさせてもらいました。歌い終わりにわざと息を吐いたりだとか、技術的な面も勉強になりました。
──ラップは綺羅さん、都愛さん、蘭さんの順で登場します。
綺羅:「C’mon Neo Zipang!!!」はみんなで歌っているんですけど、「Juga Juga JUNGLE」はひとりずつのパートがしっかり決まっているので、それぞれの個性がはっきりと出ていると思います。レコーディングのときも普段とはちょっと違った感じで「この歌詞を読んで。演技してみて」って言われたんですけど、ひとつひとつのフレーズを凝って作れたなと思っています。
都愛:もともとリズムを取るのが苦手なほうで、なかなかうまくできなくてレコーディング直前までレッスンしたんですけど、ディレクターさんにコツを教えてもらったら、タイミングをつかめるようになって。頑張りましたし、私らしさが出たのかなって思います。
蘭:私はメンバーの中でも歌うと声が低いほうなので、この曲はちょっとキーが高くて、ふたりの高さにどう合わせてくのかを迷いつつ、レコーディングですり合わせていきました。滑舌の良さを要求されるところもあったので難しかったんですけど、綺羅が言ったように、ゆっくりと演じながら、しっかりと入り込みながら収録できたので、結果的にカッコいいラップになったなと思います。
──「Juga Juga JUNGLE」のMVやダンスの見どころも教えてください。
百花:背景は変わらないんですけど、ライトの色だけで雰囲気がすごく変わるんですよね。カッコいいところは赤の濃いライトとか、シーン別に分けているのがすごいなと思いました。ライトって大事だなって思いました。
柚葉:2曲とも同じ監督さんだったんですけど、「C’mon Neo Zipang!!!」は明るめで笑顔で、「Juga Juga JUNGLE」は暗めでクールで、ギャップが見せられたMVになっているんじゃないかと思っています。
桜花:ダンスはハイレベルですね。サビではしゃがんで踊る振付が入っていたりもして、歌いながらパフォーマンスするのは難易度が高いなと思います。振付の方は自分たちの感覚でバランスを取ってと任せてくださるのですが、綺麗な三角形を作るのではなく、ちょっとズラしたりもした、あまり見たことのないフォーメーションもあったりするので面白いんじゃないかと個人的に思っています。
美咲:ポップスに寄せていますけど、レゲエの要素も入っているので、身体の柔軟性がないとカッコよく見えなくて、そこが難しかったですね。でも、楽しく踊れたなって思います。
■今までの私たちの良さと新しさがミックスされている
──もう一曲、青春ポップロック「Flutter」が収録されています。この曲は柚葉さんと百花さんです。
百花:“ザ青春!”みたいな歌詞ですよね。理解しやすいというか、状況を思い浮かべやすい曲かなと思います。きっと誰しもが体験したことのある悩みなんだろうなって思うし、みんなに共感してもらいやすいんじゃないかと思っています。
柚葉:私と百花は歌声が真反対なんですよ。私は都愛と同じで、歌うと声が高くなるタイプ。百花は透明感のある大人っぽい声なので、どっちが歌っているかわかりやすい。だから、歌詞を見ながら聴いて欲しいなと思っていて。私が歌っているところだけを聴くと、ポジティブな恋の物語なんですけど、百花だけを聴くと、切ない恋の物語になっている。そこに気づいたときに“ああ、すごい!”って私もなったので、そうやって聴いてもらえると面白いなと思います。
──3曲揃ってグループとしてはどんな一枚になりましたか。
美咲:アルバムから進化して、大人っぽくなったって言われるんですけど、大人っぽくしたいなと思って作るのはちょっと違うなと思っていて。皆さんに新鮮なワクワクを届けるための進化というふうに捉えてもらえるような、今までの私たちの良さと新しさがミックスされている、幅のあるEPだと思うので、多くの人に届いたらいいなと思います。
百花:ラップシーンで3人がいたり、メンバーそれぞれの個性を感じられるEPになったと思うので、“この子ってこういう歌を歌うんだ”っていう新しい発見もあると思いますし、大人っぽさと、フレッシュさがあるような2曲になっていて、“え、同じ子なの?”って驚いてもらえたらいいなと思います。あと、ビジュアルに関して個人的な意見としては、通常盤はいつもの元気で優しくて明るいGirls²で、限定盤は怖いお姉さん的な……。
桜花:え!? 怖い感じなの?(笑)
一同:あははは(笑)。
百花:えっと……怖いではなく、強くてパキッとしてる(笑)。末っ子の未渚美も馴染んでいるので、Girls²の強くてカッコいい、新しい魅力も楽しんでほしいなと思います!
リリース情報
2022.04.27 ON SALE
EP「C’mon Neo Zipang!!! / Juga Juga JUNGLE」
プロフィール
Girls²
ガールズガールズ/9人組(小田柚葉、隅谷百花、鶴屋美咲、小川桜花、増田來亜、菱田未渚美、山口綺羅、原田都愛、石井蘭)のガールズ・パフォーマンスグループとして、2019年6月にシングル「ダイジョウブ」でデビュー。メンバーは、テレビ東京系特撮実写ドラマ『ガールズ×戦士シリーズ』初期3作品(2017年~2020年放送)それぞれのオーディションで主演を勝ち取り、歴代ヒロインを務めた卒業生から構成される。また、2019年~2021年には、メンバー全員がテレビ東京系『おはスタ』へ”おはガール”としてレギュラー出演。2022年1月には待望の1stアルバム『We are Girls²』をリリース。アーティスト活動だけでなく、俳優、TVバラエティタレント、モデル、ラジオパーソナリティ、アニメ声優など、幅広く活動を行っている。
Girls² OFFICIAL SITE
https://www.girls2.jp/